Notizzettel - © Erik-Jan Ouwerkerk
「最近やっとどんな音楽を作曲したいか自覚するようになった。できる限りわかりやすくしたい。芸術のための芸術 (l’art pour l’art)もオルナメントもきれいだけの音も不必要。自分のメッセージを正確に伝えるには勇気がいる。物事を遠慮なくはっきり言うと、ぎこちなくなるだろう。でもこのぎこちなさの方が不透明で意味の分からない表現よりずっと我慢できる。」

M.K.
 
 

プラハで踊るイザナギ
Foto: Gisela Weimann

イザナギは私のライフワーク。日本の神話というだけでなく、ジェンダーとか環境問題とかナショナリズムなど今日のテーマを含 み、どんどん作曲意欲が刺激されます。プラハの初演ではチェコのハーピストとダンサーとのコラボ。私は石を叩き、ギゼラ・ワイマンが意欲的な振り付けをします。

2018年 11月 27日20時
ヴィラ P651 プラハ
「イザナギあるいはオルフォイス」ダンス、ハープ、石

Villa P651, Pevnostni 651/8, Prague, Gisela Weimann: Stage


マゼルトフ インターナショナル
Design: Carola Ludwig

数字のなかでもそれ見るとハッと鳥肌が立つものがあります。1918, 1938, 1989, 2018. 歴史と現在まで続く出来事。それらがどのように作曲家の作品に影響しているかを辿るのがマゼルトフの室内音楽シリーズです。今回はベルリン在住の2人の現代音楽作曲家と演奏される機会がまれなそしてまったく異なったバックグラウンドを持ったユダヤ系の作曲家4人の作品を紹介します。

2018年11月23日 19時30分、
Schwartzsche Villa Berlin Steglitz,

Grunewaldstraße 55, 12165 Berlin
グッドマン・マイレアンサンブルベルリン, Hans Maile, volin / Yossi Gutmann, viola / Benjamin Walbrodt, violoncello / Yuko Tomeda, piano
作品: Menachem Wiesenberg / Jeffrey Ching / Dinu Lipatti / Charlotte Seither / Ernst Toch / Alfred Schnittke


 


 


やっとスザンナの初演
Foto: Mayako Kubu

9月に亡くなった友人、スザンナのために書いた作品がやっと初演になります。大活躍中のシモーネ・ヤンデルとその教室の若いヴィオラ奏者が初演に挑戦します。

2018年11月15日19時、
ハンス・アイスラーベルリン音楽大学、Schlossplatz 7, GKS 1

 

 

 

 


 


 


サンクトペテルスブルグの破船物語

「破船」はギターソロ作品としてとても大きな曲。それは三陸海岸での津波で壊れた船を象徴しているからです。ギター奏者の山田岳氏の委嘱作品です。今回はそれをサンクトペテルスブルグで演奏します。

2018年10月29日
サンクトペテルスブルグ、「破船」山田岳:ギター

 

 

 

 

 

 

 


札幌大谷大学

大谷大学は1665年にまず佛教大学としてはじまり、文科系に重点を置いたとてもユニークな大学です。わけても札幌大谷大学は芸術部門を専門とした貴重な大学とも言えます。その伝統の深い大学でレクチャーするのはとても光栄なことです。今回,其の大学で作曲家の社会義務、作曲家から見た学校音楽教育へ意見を述べ、また ベルリンでの学校プロジェクトを紹介します。

2018年10月26日18時30分、札幌大谷大学音楽学部
札幌市東区北16条東9丁目1番1号


ベルリン,マトイス教会
Foto: Andreas Schild

マトイス教会はベルリンフィルハルモニーの正面にあり、礼拝だけでなくコンサート、展覧会など芸術文化活動の盛んなことで有名です。とくに現代音楽を礼拝の中に取り組む数少ないオープンな教会です。ソプラノのイレーネ・クルカさんが「雲りつつ、、」を礼拝の中で歌います。

2018年10月21日18時
St. Matthew Church, 

Matthaeuskircheplatz 1,
10785 Berlin

 


北海道の旅

自分は絶対大丈夫と日本に住んでいる限りそう思い込まないと過ごせないでしょう。それでもいつも何かが起こっています。想定外などとお役所や企業もコメントを出しています。津波はどんどん高くなり、地震はどんどん震度を高めています。それでも北海道をもう一度訪問したいと計画しました。 2018年10月28日の北海道芸術学会秋の例会で16時からレクチャーです。内容:ドイツの社会制度では作曲家は少なくともその活動と生活は保護されています。その省みとして作曲家は社会へ還元、つまり社会活動も要求されています。その内容を具体的な例をあげて紹介します。特に学校での音楽授業に作曲家と先生が共同作業を行う、そうして現代音楽を制作する過程を説明したいと思います。また、いかにして外国人、女性、芸術家の3つのハードルを乗り越えたかのエピソードも付け加えたいと思います。

2018年10月28日16時 北海道芸術学会秋の例会
北海道教育大学札幌駅前サテライト教室2
場所:中央区北5条西5丁目7番地sapporo55ビル4階、大丸百貨店通り挟んで西隣、1階紀伊国屋書店ビル


日本の秋

故郷と言うとどうも不透明で感情的なります。私にとって日本は故郷にちがいないけれどもベルリンノイケルン地区は第2の故郷と言えるでしょう。久しぶりに帰国し早稲田大学のレクチャーでは作曲家の社会的義務、責任についてドイツと日本を比較しようと思います。

2018年10月24日、16時半から18時
早稲田大学本館

11号、501室
レクチャー 「作曲家の義務と責任、日本とドイツの比較」

 


コローンギターカルテットの中国ツアー
ケルン・ギターカルテット

中国ではどのくらい現代音楽が浸透しているでしょうか。人々は仕事ばかりでコンサート会場に足を運ぶことはあるのでしょうか。ギターカルテット「息継ぎ」が中国初演になります。若くて勇気のあるケルン ギターカルテットのツアーの成功を祈ります。

10月18 日19:00 清華大学 Mong Man Wai Hall、北京
10月19 日19:00 天津大劇場、Tianjin Grand Theater-Concert, Tianjin
10月21 日19:00 西安コンサートホール, Xián Concert Hall, Xian
10月23 日19:00 Chongqing Guotai コンサートホール(重慶) Chongqing Guotai Concert Hall, Chongqing

 
鈴とりん棒
Foto: stux | pixabay.com

りん鈴は現代音楽にもよく使われている楽器。その響きが神秘的に思えるからでしょう。東洋と西洋を結び、過去と現在をも結ぶでしょう。シュトックハウゼンは「祈り」の中で50個以上のりんを使用しています。「曇りつつ、、、」の中ではただ一つの鈴が空間を祭壇のようにしてしまいます。

「曇りつつ、、、」ソプラノソロ、インゲボルグ・バッハマンの詩『亡命』(Exil)より


2018年9月12日19 p.m.

サンクトソヘレーナ教会、ボン、ソプラノ:イレーネ クルカ


作曲家の足跡

2007年までの作品で映像が残っているものを集めました。作曲家は造形作家とか映像アーチストと違って作品を見るということは楽譜なのです。なんと皮肉なことでしょう。制作:ナガイ・シオ 2007、インデックス: チューニングポインツ、モンタール3B、オペラ「羅生門」グラーツ、オペラ「羅生門」ニッセイ劇場、メモリア・ペルペトゥア、ヒューペリオン断章 ミュージックシアター、白いマーガレット、オペラ「おさん」新国立劇場


楢山 組曲 1番から4番

姥捨山の伝説を元にした楢山節考は現在における高齢化社会問題を先取りしたとも言えるでしょう。あまりにも課題の大きいテーマですが頭から去ることがありません。そこでまずピアノトリオを書いてみました。
1番「雪」、2番「祭り」、3番「おりん」、4番「からす」
ハンス・マイレ バイオリン、ベンジャミン・ワルブロド チェロ、藤米田裕子 ピアノ


ディオティマのために

Tヴィオラ ソロの作品、「ディオティマのために」はミュージックシアターピース「ヒューペリオンの断章」から生まれました。ディオティマの賢質で純粋な愛情はヴィオラという楽器が似合っています。ヨッシ・グッドマンが楽譜の校正を手伝ってくれて演奏不可能の箇所も書き直しましたが、まだまだ難曲と言われそうです。


オペラ「オバータチ」の初演はいつ?
Foto: Christian von Steffelin

私たちのグループ「ベルリン アトナーレ」は12人の作曲家からなっています。12人が一人づつ1シーンを受け持ってオペラ「オバータチ」が出来上がりました。自分の受け持つ前のシーンも後に来るシーンも作曲の段階では不明です。もちろんモチーフとか共通するメロディーなど存在しません。台本だけが唯一の手がかりです。12人の作曲家がそれぞれ自分なりのオバータチイメージを頭の中で描いています。しかし台本作家、タニア・ランガーの意図は図に当たったようです。オペラはクレージー、奇妙な、愛のこもったというタイトル通りになりました。今回やっと全12シーンをコンサート方式で演奏します。さて、いつ舞台に乗せることができるでしょうか。

2018年6月15日20時Staatsoper unter den Linden Berlin, Neue Werkstatt
Aus der Oper Ovartaci: PUMA, BLUME, SCHMETTERLING (2016)
オペラ オバータチ 「プーマ、花、蝶々」
Ramina Abdulla-Zade Sopran
Claudia Herr Mezzosopran
Thorbjörn Björnsson Bariton

 


今日、私は赤い
Foto: Michael Jungblut

音楽の中ではひどい出来事でも美しく歌いこなすことができます。耳をふさぐこともありません。「今日、私は赤い」オーストリア、ブルゲンランド地方のわらべ唄です。 わらべ唄ですが挽歌に属します。簡単なメロディーとリズムは死んでいくこどもの悲壮な決心が感じ取られます。


今日、私は赤い、今日、私のほおも赤い
今日、お父さんのベットで寝るわ、明日の朝6時に誰かが私を持っていくの
私はもう二度と戻ってこない、私は永久にお墓にいるわ
どうかみなさま私の願いを聞き届けてください。「主の祈り」を祈ってください。

しかしこの挽歌を歌った時代よりも今、世界はもっと悲惨なことであふれています。テレビでシリア、ホムスの戦争を伝えるニュースの中である父親が子供の死体を両腕に抱えている画像がありました。この子供はちゃんとお葬式をしてもらえるのでしょうか。子供用に棺桶はあるのでしょうか。この作品の最後に童謡のメロディーが路上の手廻しオルガンのように演奏されます。でもそのメロディーはどもってしまいます。子供のほおはもう赤くありません。きっと小鳥だけがさえずっているでしょう

2018年6月14日20時
Staatsoper unter den Linden Berlin, Neue Werkstatt
「今日、私は赤い」サキソフォーン カルテットと鳥笛 初演
ソニックアート サキソフォーン カルテット
https://www.staatsoper-berlin.de/de/veranstaltungen/berliner-atonale-i.192/
https://www.sonicartquartett.com/


第5回マゼルトフ・インターナショナル

ヴィオラ奏者、ヨッシー・グットマンとの共同作業は生易しくありません。でもどんどん深みが出てきました。国境と年代を越えて、忘れられたそれともまだ演奏されていない作品を紹介しようという私たちのモットーに共感者が増えています。今回のコンサートも難曲であるシェーンベルグの弦楽トリオ、稀にしか演奏されないハウベンシュトックのトリオなどを用意しました。その上ヤフーダ・ヤナイが グットマン・マイレ・アンサンブルのために新曲を書いてくれました。

私の師匠であるハウベンシュトックのオペラ「アメリカ」は1966年ベルリンドイチェオーパー初演の際聴衆のブーイングのために上演が中断されたのです。「聴衆の中の多くは政治的意図を持った人が多くいた」と語ってくれました。それ以後彼はドイツを訪れることはなかったのです。この出来事は一つの例ですが、私たちは現代音楽の歴史的な発掘を続けます。稀なる境遇の中で書かれた作品、その境遇を描いた作品、その境遇を打ち破ろうとする作品を見つけて演奏したいと努力しています。聴衆の方もそういう作品をご紹介下さるととても感謝いたします。

2018年6月10日19時30分
Schwartzsche Villa Steglitz, Grunewaldstr. 55, 12163 Berlin
グットマン・マイレ・アンサンブル
ハンス・マイレ バイオリン、ヨッシー・グットマン ビオラ、ベンジャミン・
ヴァルブロード チェロ、藤米田裕子 ピアノ
プログラム
Roman Haubenstock-Ramati, String Trio
Stefan Lienenkämper, 5 Studies for Piano
Arnold Schönberg, String Trio
Josef Tal, Suite for Viola
Mayako Kubo, Narayama Suite for Piano Trio
Yahuda Yannay, New work for String Trio 初演


「私の声だけが残る、、、」初演の録音

イザナミの声が黄泉の国でかすかに聞こえる、という意図の入った作品ですが、演奏者はとても上手に楽器と声のバランスをとってくれて、本当に曲の最後に声だけが残りました。初演では作曲家は神経を尖らして聞いていますから、客観的に作品に接することができません。まるで親と子供の関係のように、いつも感情が先立ちます。ユーチューブで初演を聞くことができます。

「私の声だけが残る、、、」初演録音2018年5月6日

ガビー ブルトマン、リコーダー、後藤真起子、13弦琴


ファスマ
Photograph: Ezry Keydar

ギターカルテット「息継ぎ Atem Pause」が新しくCDにリリースされました。タイトルがファスマというので私はスターウォーズのキャプテン・ファスマからの引用かと思ったのです。コローンギターカルテットは私の作品を仔細に及んで分析し、それらを凝縮しました。それほど明晰でしかも情熱的な演奏をします。Label: Jsm Guitar Records またはアマゾン. Open.sotify でも試聴することができます。

https://open.spotify.com/artist/6NEgmGlFTaza2GazlhUx4W?si=An5fF4RwSaGVh-tZoTXWTA

https://www.amazon.de/Phasma-Cologne-Guitar-Quartet/dp/B07CJ4Z9HP/ref=sr_1_4?ie=UTF8&qid=1526224917&sr=8-4&keywords=cologne+guitar+quartet
https://www.cologneguitarquartet.com/phasma 


鈴と声
Foto: Hartmut S. Bühler

パリで成功裏に終わったコンサートで歌ってくれたイレーネ・クルカさんは今度、ケルンで演奏してくださいます。新しい鈴(りん)は彼女の声にピッタリ合い、雰囲気を盛り上げます。ドイツではサウナの中で鈴を鳴らしてリラックスすることもあります。私の作品ではリラックスよりも、作品のクライマックスを作ります。

「曇りつつ、、、」インゲボルグ・バッハマンの詩『亡命』(Exil)より

2018年5月27日12 a.m.
Galerie KunstRaum Dorissa Lem in Köln-Ehrenfeld
ソプラノ:イレーネ クルカ

 

子供のためのオリジナル作品

最初の子供のための作品はバイオリンコンチェルトです。8才の息子のために書きました。それ以降室内音楽、オペラ、オーケストラ作品なども生まれました。尊敬している同僚、ゲルハルト・シェーラーリューゲルト氏に勧められて彼の生徒に多くの作品を書くことになりました。チェス、日本の踊り5曲、算数の時間、などがあります。

ノイケルナーオリジナル音楽祭
Genezareth Church, Herrfurthplatz 14, Berlin Neukölln
5月5日、18時
算数の時間、アコーデオン、ゲルハルト・シェーラーリューゲルトの生徒

タブロー、 クララ・ヴィンター、ピアノ
5月6日、20時15分
「チェス」からヂュエット、ソプラノとテノールリコーダー
ルカ・ルンメル、ガブリエル・フォーゲル

 

 


琴には何本の弦が張ってあるのでしょう
Foto: Lixue Lin

日本の文化というとドイツでは寿司とマンガ以外に思い浮かばない人が多いです。その中で琴は次第に知られるようになりました。ヨーロッパの作曲家も琴のために作品を書いています。初めて13弦の琴とリコーダーのための作品をパリ滞在中に書きました。ちょうどその頃13日ではなく、31日間雨が降り続き、仕事に集中できたのはラッキーでしょうか。さっそく現代音楽のベテランが初演してくださいます。

ノイケルナーオリジナル音楽祭
Genezareth Church, Herrfurthplatz 14, Berlin Neukölln
5月6日、20時30分
「私の声だけが残る、、、」初演
ガビー ブルトマン、リコーダー
後藤真起子、13弦琴


世界は曇りつつ、、

ヴィジュアル アートでは明るい、暗い、グリーン、色なしなどの表現方法があります。それは音楽でも言えることでしょうか。明るい音符、サイレンスは暗いでしょうか。でも言葉やカラーで表現できないことが音はできます。それはまるで水が地中に浸み込む自然現象のように流れることができます。インゲボルグ・バッハマンの詩 「エキザイル」はカラフルなだけでなく、全く今日にも通じる表現を使っています。私はこの詩に明るさと暗さを意識して作曲しました。

インゲボルグ・バッハマンの詩『亡命』(Exil)より

2018年3月18日Open Studio 19 p.m.
1501 at Maler Andrey Chukin,
17. Rue Geoffry l´Asnier 75004 Paris
ソプラノ:イレーネ クルカ

 


 

 


想定外のアンコール
Foto: Uwe Arens

ピアノデュオピアノ連弾曲「思いがけなく」が再演されます。アンコールです。タカハシ・レーマン・デゥオの素晴らしい演奏が続きます。

Norie Takahashi und Björn Lehmann
2018年3月13日、20時30分、ウンエルヘールテ

 

 

 

 

 


雨のパリ

雨が降ってもベルリンなら決まって通る散歩道があり、そこには雨に濡れた綺麗な緑を楽しめる森もあるのに、パリは雨が降ると、全くの灰色。1月は毎日雨、セーヌ川もプロメナードが冠水してしまいました。部屋にこもって仕事をするしかありません。でも宿舎に当たる、Cité Internationale des Arts では世界中のアーチストに出会います。その中で3人の作曲家と一緒に作品のプレゼンテーションを行います。

2018年1月31日、19時、
オープンスタジオ8120 Cité Internationale des Arts,
18. rue de l´hotel de Ville
75004 Paris


想定外

自然現象はもちろんのこと、人生、作曲過程の中でも想定外のことが起こります。思いがけなく、または理由もなく何かが起ったり、説明が不可能なことがあります。阿波踊りのテーマやリズムは全く、これといった原因もなく、突然頭に湧いてきました。それもまるで洪水のようにどんどん繰り返して、タンタタ、タンタタと聞こえてきます。それでこのピアノ連弾曲を「思いがけなく」と名付けました。
タカハシ・レーマン・デゥオは阿波地方にわざわざ出かけて、阿波踊りを見学したそうです。素晴らしい演奏です。

2018年1月28日、午後4時、コンサートホール、
ツェレシトラッセ。Zellestr. 12, 10243 Berlin
ピアノデュオ: Norie Takahashi and Björn Lehmann


マゼルトフ インターナショナル

室内音楽シリーズの4回目です。次第に聴衆の関心も高まり、またそれだけ期待も大きくなりました。20、21世紀のヨーロッパ音楽では社会的なこと、政治的な出来事が直接作品に表現されています。今回は特にそういった作品を集めました。私の初演作品「エクザイル」では日本民謡とユダヤ民謡をテーマに使いました。音楽のグロバール化ではありません。プッチーニの「蝶々夫人」では見事に日本民謡とアメリカの国歌がちりばめてあります。音楽に国境はありません。さあ音楽に祝杯をあげましょう。マゼルトフ!!

ヴィオラとピアノ2重奏の夕べ
2017年12月10日、19時、シュワルツッィシェ ヴィラ、ベルリン
ヨッシ・グットマン、ヴィオラ
藤米田裕子、ピアノ
Music for viola and piano by Tzvi Avni, Luca Lombardi, Ödön Partos, Mordecai Seter, Alexadre Tansman, Kubo

 


 


チューニングポインツ オン マイ ライフ
Foto: Erik Ouwerkerk

振り返ってみると私の行程は日本でもヨーロッパでも真っすぐとはいえません。過去も今でも迂回だらけです。 この人生の行程で多くの友人が私を助けてくれました。助言をくださったのに聞く耳も持たず、宿を手配してくれたのに感謝もせず、 食料や暖かい志を提供してくれたのに突っ返したりしました。しかし音楽だけは例外です。いつも音楽には感謝の心で接しています。 そんな自分です。一体納得できる人生を送ることができるのでしょうか。作曲人生で出会った重要な作曲家の作品とその曲がり角で生まれた作品を集めました。

久保摩耶子作曲の夕べ
12月5日20時30分、ウンエルヘールテムジク、
Mehringdamm 34 Berlin 10961
グットマン&マイレ アンサンブル ベルリン
ハンス・マイレ、バイオリン
ヨッシ・グットマン、ビオラ
ベンジャミン・ワルブロード、チェロ
藤米田裕子、ピアノ


簡単な掟などあり得ない

マリーナ・ ツヴェタィエーヴァ にとって簡単な掟などあり得ない。愛するなら、愛する、または別れ。愛が成就しないなら、死を選ぶ。 驚異です。彼女のように自分の意思と鉄則に沿って生きる人は大きな犠牲を払うことになります。自分の命だけでなく、息子も失いました。 彼女の詩に音をつけるだけで身体があつくなります。

11月24日15時 ハンス・アイスラー 音楽大学ホール
アンナ・コロンディ、ソプラノ
マルティン・シュノーイング、ピアノ


佐川吉男音楽賞

京都フィルハーモニー室内合奏団 第203回定期公演「三陸のうた 祈り」に対して今年佐川音楽賞奨励賞を受賞しました。心からお祝い申し上げます、と同時に私に取っても大きな励みとなります。指揮者、斎藤一郎、並びに京都フィルハーモニー室内合奏団のみなさま、本当に感謝します。

1972年結成、優れた実力を持つプロの室内オーケストラとして斬新な活動を続けて今年45周年を迎えた。第203回定期公演は、ヒンデミット以降の現代的技法による内外の作品を集めたプログラムだが、いわゆる「現代音楽」に造詣の深い聴衆だけでなく、幅広い愛好家に向けられた親しみやすい内容だ。音楽監督・齊藤一郎の指揮で団員一人ひとりの自発性が生かされた躍動感のある演奏が見事。初演された久保摩耶子作曲の歌曲「三陸のうた」では、東日本大震災の悲しみが森川栄子の明晰な歌唱で適切に表現されていた。
 本拠地の京都に根差した活動を一層進めると共に、首都圏や他地域への巡回を増やせば、さらに多くの聴衆の支持を得ることができるに違いない。(佐川吉男音楽賞実行委員会)


つまづき石
© John-Noel Attard

ドイツの各地にナチドイツで追放、殺害された人の家の前につまずき石が配置されています。もう5万個以上あるそうです。しかしミュンヒェンにはありません。イスラエル文化組織ミュンヒェン、オバーバイエルンが反対したそうです。理由は「石の上を人々が名前を踏み、尊厳もなく行き交うだけにすぎない」ということです。私は見つけると必ず名前や日付を読みます。

ピアノ曲「つまずき石」は12曲のワルツからなっています。それぞれのワルツは動き出すとすぐに異物の音形やリズムが入ってきて邪魔されます。ピアニストはそのとき楽譜をもう一度見直さなければなりません。まるで道を歩いているとき、つまづいてしまい、足元を見直すように。

つまづき石
2017年11月14日、20時30分
ウンエルヒョールテ ムジク、Mehringdamm34 Berlin
ジョンーノエル・アッタルド、ピアノ

 


女流芸術家の生涯
© Gisela Weimann

英雄の生涯それとも女流芸術家の生涯?両方とも大変困難な生涯です。多くの女流芸術家は独り住まい、フリーランサーの生活を送っています。それでも絵を書かずにはおれない、文を書き、詩を綴る、作曲する。この原エネルギーはどこから生まれるのでしょうか。友人の造形作家、ギゼラ・ワイマンは自分の果てしなく苦労した制作生涯と老後に対する不安を日記に綴っています。これをテキストにしてソプラノカルテットを書きました。ハノーバーのガールズコーラスは著名な合唱団ですが、ドイツ語でメートヒェン、娘、という言葉はもう死語ですが、若い女性合唱団にはメートヒェンコーラスという名前がまだ残っています。

ソプラノカルテット「女流芸術家の生涯」
11月8日 19時30分
ハノーバー音楽大学 リヒャルト・ヤコビーホール
ハノーバーメートヒェンコーラス ソリスツ
アンドレアス・フェルバー 指揮

試聴: LKFF 3. Satz.mp3
Flyer: application/pdf iconMayako_Kubo - Künstlerinnenleben.pdf


都市公園で息つぎ
コローンギターカルテット

ケルンフィルハルモニーが主催するトリップクラビングというコンサートシリーズでギターカルテットの「息つぎ」が演奏されます。4人のクールガイズ。この4人はそれぞれ国籍が異なるにも関わらず、息はぴったり、パーフェクトでしかも余裕のあるパフォーマンスをいつも聞かせてくれます。

「息つぎ」ギターカルテット
2017年10月12日21時、シュタットガルテン、ケルン
コローンギターカルテット:
コローンギターカルテット:タル・ボトヴニック、トビアス・ユッヘム、プトレメイス・アルマオス、ヘンリック・アルメイダ
www.cologneguitarquartet.com


アムステルダムのゲーラス
Photo: Vogt-Sarah Harzer (Akkordeon)

 
Photo: Annelies van der Vegt (Klarinette)

現代クラリネットの名演奏家、フィエ・ショーテンがアムステルダムで新しい現代音楽フェスティバルを企画し、9月からスタートします。その最初にクラリネットとアコーデオンのデュオ「ゲーラス変奏曲」が演奏されます。オランダの聴衆は現代音楽にオープンだからうれしいです。さてアムステルダムにゲーラスの草原の匂いが漂うかしら。

「ゲーラス変奏曲」

2017年9月10日 15時 
デルイムテ、アムステルダム
フィエ・ショーテン:
クラリネット、バスクラリネット
マルコ・カッスル:アコーデオン
フェスティバル インフォ:
www.nieuwenoten-amsterdam.nl

 


ドイツ文化放送局 (DLF)の特集番組

ドイツ文化放送局 (DLF)の特集番組がユーチューブにアップされました。
55分に渡って私のインタビューと音楽が収まっています。

インタビュアーのコメント 「久保摩耶子は様々な意味において自由な作曲家です。現代音楽の流行を追うこともなく、素材も全く自由に選択し、また演奏家、アンサンブル、そして彼らの好みや伝統などからも解放されています。しかも一曲ごとに自分のスタイルにはまらない自由さもあります。彼女の音楽はもちろん形式や響きにおいては日本的とは言えないけれども、彼女の芸術的行為における哲学にはそれが見つけられます。」マティアス・エントレス(音楽ジャーナリスト)


夜中のホラー番組「音を通じて私はできる、、、」

radio 夜中0時のニュースの後、ドイツ放送ラジオのホラー番組と現代音楽の特集を2週間交代で聞くことができます。音楽ジャーナリスト、エントレスは「色彩にあふれた言葉の藪の中、音楽のバベルの塔、クボマヤコは自分を表現するために父親に反乱を起こす、」と述べています

『ベルリンの作曲家、クボマヤコ』マティアス・リヒャート・エントレス 編集
2017年6月20日0時5分から1時まで、
ドイツランド放送ノイエムジーク


ディオティマ

Musik im Exil 熱心なドイツ文学愛好者ではない私でもヘルダーリンの「ヒペリオン」には一頃夢中になって何回も読みなおしました。最終的に「ヒペリオン断章」というミュージックシアターを書き上げました(渡辺和子さんの演出で東京でも再演)。主人公の恋人、ディオティマにはヴィオラ独奏曲を捧げました。難曲のせいか、久しぶりの再演です。

去年から始めた室内音楽シリーズ『マセルトフ・インターナショナル』今年はヴィオラとピアノのデュオがメインです。私の作品の他にイザンユン、諸井三郎、山田耕筰、イェフーダ・ヤナイ、パウル・ヒンデミットの作品が演奏されます。

「ディオティマのため」ヴィオラソロ
2017年 6月18日 19時ベルリン、Schwartzsche Villa
Steglitz Grunewaldstr. 55
ヨッシ・グットマン ヴィオラ、藤米田裕子 ピアノ

 

 

 


音楽的対話の時間

Dialogus Iuvenum ドイツ全国青少年音楽コンクールは今年、パーダーボルンで行われます。全ドイツから州予選で1位になった青少年が集まって競います。アコーデオンとバイオリンのための作品「若者の対話」もコンクールの課題曲として演奏されます。さあ、頑張ってください。

バイオリンとアコーデオンのための「若者の対話」
2017年6月6日 エルゼン高校、パーダーボルン
青少年音楽コンクール最終ドイツ全国大会
演奏:レベッカ・ワーグナー、バイオリン
マキシーネ・ベル、アコーデオン

 

 

 


 

マリアンネの歌
Foto: M. Kubo

Lied für Marianne 2年前GEDOK (女流芸術家ユニオン)でマリアンネと知り合い、やっと芸術家をサポートし、しかも激励してくれる人間がいるのだと感謝していました。短い出会いの間に私は良い作品を書くことができました。でも、それも終わりです。言葉で表すよりも追悼として、フルートのためのアリアを書きました。

マリアンネの歌、フルートソロ
2017年5月31日 18時、ドロテーン・シュテッテイシェ・チャペル、ベルリン マリアンネ・シュルツハーン 追悼音楽会
アーデルハイト・クラウゼ・ピヒラー:フルート

 

 

 

 

 


オーフスのオバータチ

オバータチ記念美術館とオーフス大学での演奏会は大好評を得ました。

初めてのデンマークだったので心配でしたが、現代音楽にオープンな聴衆に楽しんでもらえました。
ユーチューブで短編をご覧ください
2017年5月オーフス大学
トルビョン・ビジョルソンBr.,クラウディア・ヘール、ラミーナ・アブドラツァーデ Sp.,サブリーナ・マ、パーカッション
レネー・ドュブダル 録画


テルアビブの旅
Foto: TijsB | licensed under CC BY-SA 2.0

Tel Aviv Museum of art 絶え間なく中東から悲惨なニュースが入ってきます。そのたびに眉間のしわがどんどん深くなります。でもテルアビブで「息抜き」という作品が演奏されるとニュースを聞いた時はそのしわも取れそうでした。この作品は難しい現代音楽というわけではありません。愉快な作品です。テルアビブの聴衆を少しでも喜ばせることができるならどんなにうれしいことでしょう。

「息抜き」„Atem Pause“ ギターカルテット
2017年5月20日、18時30分
フェリチャ・ブルーメンタール国際音楽祭
テルアビブ アートミュージアム
ケルン ギターカルテット


自転車に乗って家に帰るオバータチ

Ovartaci Museum メディアにも良い批評をもらったベルリン初演の共同作品「オバータチ」室内オペラがコンサート形式で彼の故郷デンマークのオーフスで再演されます。オバータチが自転車を愛用して、彼の部屋に自転車が置いてあったと台本に書かれてあるので、私は作品に自転車を打楽器として使うことにしました。自転車からなかなかいい音が出てきます。オーフスは今年、ヨーロッパ文化都市に指定されて様々なイベントが行われます。デンマークでの演奏会は初めてなので、演奏家と一緒にオーフス見学をします。

2017年5月9日開演19時
オバータチ美術館、オーフス、デンマーク
2017年5月10日開演15時
中央科学センターSkejby、オーフス、デンマーク
トルビョン・ビジョルソンBr.,クラウディア・ヘール、ラミーナ・アブドラツァーデ Sp.,サブリーナ・マ、パーカッション


60秒のち
Foto: Neues Museum (Anna Seibel)

Neues Museum (Anna Seibel) ある作曲家が「やあ、今夜の作品のほとんどが60秒後にはたいくつした」と私につぶやきました。彼の意見に頷くことができます。60秒聞くと大抵の作品の意図が理解できるのですが、そのあと何がくるかが大きな課題です。秒単位で情報が溢れている現在のありさまから考えると60秒というのは非常に長い時間になります。現代音楽にじっくり耳を傾けてくれる聴衆はいるでしょうか。この新しい作品に「After 60 Seconds」という題をつけました。フルート、クラリネット、ホルン、ファゴットを縦に並べて和声を作り、また対位法的に並べたり、ソロの箇所がオアシスのように配置されるようにしてダイアグラムを作りました。それでも音楽は混乱し、退屈な作品となる危険性を持っています。しかし「たいくつ」というのは主観的で聴衆の印象です。この作品ではそれゆえに作曲家の苦労と同時に楽しさを表現しました。

After 60 Seconds フルート、クラリネット、ホルン、ファゴット
初演
2017年4月9日 11.15 時
ノイエス・ムゼウム ニュールンベルグ
Neues Museum Nürnberg, Luitpoldstraße 5, 90402 Nürnberg
アンサンブルPegnitzschäfer-Klangkonzepte
マリオン・ルードヴィヒ、フルート
シモン・ジッテルレ、クラリネット
ヴィルフリード・クリューガー、ホルン
大森俊輔、ファゴット


チャリンコ!

Fahrradschild チャリン、チャリンと自転車のベルが鳴るのでみんなは自転車のことをチャリンコと呼ぶらしい。なんとかわいい表現だこと。早速高校生たちとやる実験作曲教室で自転車をテーマにすることにしました。ベルリンの新しい市政で自転車道路の大幅な設備が決定したし、自転車ドライバーのための交通条令も発布されようとしています。自転車のベルだけでなく、車体やタイヤから珍しい音が聞こえてきます。このチャリンコサウンドと交通条令を読み上げる声が混ざった不思議なパーフォーマンスができました。高校生たちとの共同作曲作品の初演です

ベルリン音楽祭主催、メルツムジク現代音楽祭
2017年3月23日 18時 世界初演
ベルリン芸術大学 プローベザール
エヴァンゲーリッシュ学校、ベルリン中央 11と12年生
アシスタント:ヤコブ・プラツェック
指導:デトレフ・フランツと久保摩耶子


祭りの後
Foto: Kubo

Baermann Trio 4日間も踊り続ける阿波踊り。人々は暑い中、衣装をつけ手足も素早く踊りくねります。大変な音量のお囃子、人混み。疲労困憊するのではないかと心配するのは私くらいで、観光客は興奮して一緒に踊り出しています。一体、阿波踊りの秘密はどこにあるのでしょう。3年前に「祭り」というタイトルのクラリネットトリオをベルマントリオのために書きました。阿波踊りのリズムと旋律が中心となっています。去年はドイツ、日本ツアーで素晴らしい演奏会をしてくれました。「祭り」の演奏の後、ベルマントリオはいつも「この曲は素晴らしい、しかし息をつぐ暇もないくらい緊張が必要。ああ疲れた!」と言います。やっと阿波踊りの秘密がわかったような気がしました。

「祭り」クラリネットトリオ
2017年2月6日19時30分、日独センター、ベルリン
Saargemünderstr.2 14195 Berlin
ベルマントリオ:スベン・ヴァン・クイプ、クラリネット
ウルリッヒ・ビュージング、バスクラリネット
ジョンノエル・アッタルド、ピアノ

 


12人作曲家が描く12シーン 〜  オペラ「オーバータチ」
Foto: Tanja Langer

室内オペラ「オーバータチ」は12人作曲家による共同作品です。 デンマークの造形アーチスト、オーバータチ(1894-1985)は精神病院の患者でありながらも素晴らしい作品を残しました。デンマークのアールフースに彼のための美術館も建てられました。プーマ、花々、蝶々にも変態し、昔の中国にも住んだと考えていました。彼の理想像は女性であり2回も自ら性転換を試みました。そうして63歳にしてやっと彼の希望は実現されました。このオペラはこの非現実的な人物のオマージュです。重度のシツォフレニーにもかかわらず、世界に対する愛情を示そうとして芸術品を制作し続けたのです。台本はタニヤ・ランガーです。私は12場の中の一つだけを作曲したのですが、前の場面、そしてその後の場面にどのような音楽が来るのか初演まで知りません。まあなんという実験工房でしょう。

「プーマのメタモルフォーゼ」〜オペラ「オーバータチ」から、世界初演
2017年1月11日と12日開演20時
シュターツオーパー・ベルクシュタット
Bismarckstr. 110, 10625 Berlin
トルビョン・ビジョルソンBr.,クラウディア・ヘール、ラミーナ・アブドラツァーデ Sp.,アレクサンドロス・ジョバノス、パーカッション、演出:ディルク・ギルシク

 


誰のために、何を、どのように

何を書こうか、どのようにして始めようかと作曲家はいつも考えています。でも誰のために書くかという質問は少々複雑です。委嘱された方に、または誰かに曲を捧げるとか、自分の勉強のためまたは自分の心の安らぎのためになどいろいろ理由が挙げられます。世界平和のために作品を書いてもそれはちっとも世界平和には繋がらず、自分の気休めだろうとひそかに思います。陸上自衛隊中部方面音楽隊からの委嘱はそう意味から私にできる仕事かなと一瞬迷いました。自衛隊は世界平和に直接関係しているとても重要な組織だからよけいに責任を感じます。ドイツのニュースでは毎日近い隣国からの戦争状況が報道されます。否応無しに世界の出来事を把握しなければならないこの2年でした。難民受け入れ、シリア、ウクライナなど、すべてドイツも関与しています。その中で日本の自衛隊の重要さをひしひしと感じました。世界平和にどんな形でもよいから貢献しなければいけないと思いました。

「歓喜の歌ファンタジー」ブラスオーケストラとソプラノのために、陸上自衛隊中部方面音楽隊委嘱作品、世界初演
2017年1月9日11時 陸上自衛隊音楽祭
兵庫県芸術文化センター、大ホール
2017年1月8日18時 公開リハーサル 同ホールにて
演奏:陸上自衛隊中部方面音楽隊
ソプラノ:鶫 真衣
指揮:樋口 孝博
CD:同時発売 BOCD-7613 Brain music


ベートーベンがやっと私に出会う時

どの作曲家が私にとって一番重要かしら。クラシック作曲家はすべて大先輩であり、いつも頭が下がります。しかしベートーベンはその中でランク外です。手が届かないとか、神々しいとかではなくて、なんとか弟子にしてもらってコーヒーを沸かしたり、または清書を手伝う機会がないかしら。ベートーベンの人間らしさ、職人的な仕事への意欲、もちろん ルティーンのない作品など。もっともっと彼に近づきたいです。

11月15日2016年20時−22時WDR 3 西ドイツ放送局
「ベートーベン ミィーツ クボ マヤコ」
ベートーベン 弦楽四重奏op. 18-1番
久保摩耶子 弦楽四重奏第1番「グロッケンロイテン」
ベートーベン 弦楽四重奏op. 59-2番


息をつく暇もない「息つぎ」
ケルン・ギターカルテット

「息つぎ」 ドイツ語でアーテムパウゼ、ATEMPAUSE と書きます。作品の中ではこのアルファベット8個が歌ったり、喋ったり、つぶやいたり、また音高に映されてギターで奏でられます。ケルン・ギターカルテットは2015年に現代音楽演奏コンクールでこの作品を演奏して賞をもらいました。今年はその受賞記念音楽会が開かれます。どんどん活躍する若いグループの将来が期待されます。

10月22日2016年 午後7時30分、
Schloss Gottesaue Karlsruhe

 


母親と息子の会話
 

母親と息子の関係は母親が思っているようにはなりません。音楽を通じて会話ができるかな、と思うのは母親の方だったようです。バイオリンを弾く息子とアコーデオンの上手な息子の友人に小さなデュエットを20年前に書きました。二人は素晴らしい初演をしてくれました。ありがとう。しかし息子はもうバイオリンを辞め、作品だけが残りました。CD:クロイツベルグレコードkr: 10042 Zukunftsmusik 1 から出ています。録音演奏はスザンネ・ツプフとヤン・ヤッハマン。この作品の再演が久しぶりにあり、少々感傷気味です。

2016年11月13日11時 ベタニエン、ベルリン クロイツベルグ
„Dialogus Iuvenum“、若者の会話 バイオリンとアコーデオン
演奏:レベッカ・ワーグナー、バイオリン
マキシーネ・ベル、アコーデオン


 


 


ラブ、アート、異邦人、女たち
ヴォカールコンソート女声合唱団

一体女流芸術家の人生をひとことで言い表すことはできるかしら。もちろん恋愛、制作、外国、女であること、この4つかもしれません。GEDOK (女流芸術家連盟)創立90周年記念コンサートのためにこの題名で90人女声コーラスと5人ソプラノのための作品を書きました。女流芸術家の内面と外の世界を描き出すつもりです。喜び、力強さ、暗く破壊的、しかし希望を捨てない、そういう様々な面。テキストを探すために様々な詩を読みました。次第に女流詩人はヒーロイン、女流彫刻家はヒーロインという結論に達しました。なんという厳しい人生を送っていることでしょう。

2016年10月8日19時30分
Heilig Kreuz Kirche, Zossener Str. 65, 10961 Berlin

ラブ、アート、異邦人、女 —女流芸術家の人生
90人女声コーラスと5人ソプラノのための作品
テキスト:エルケ・エルプ、ギゼラ・ワイマン、松平盟子、インゲボルグ・
バッハマン
合唱:ヴォカールコンソート女声合唱団、クラシカル・レスビアンズ、
ジングフラウエン・ベルリン、アンサンブル和
合唱指導:石本由香利
ソリスト:イレーネ・クルカ、マーシャ・ドイプナー、シビレ・フィッシャー,フランチスカ・ヴェルティ, 木下美穂
指揮:サビーネ・ヴュストホフ

Singfrauen Berlin


トッビーが歌うヘルベック
アレクサンドロス・ジョバノス

舞台俳優でもありバリトン歌手のトッビーのためにヘルベック詩によるフォークソング6曲を書き直しました。エルンスト・ヘルベックは人生の3分の2を精神病院で過ごしたオーストリーの詩人です。芸術家の人生はいつも国境をさまよっているようなものです。そのうち、その国境もみえなくなるでしょう。特に精神障害を持った芸術家の作品というのは「無意識へのフィルターを通さない入り口」、または「世界を意識する異なった手法」で表現されていると言ってよいでしょう。(精神科医ベルント・ハスリンガー氏から引用)コンサートは、フンボルト大学医学部シャリテー精神分析、精神科校舎で行われ、ハスリンガー博士のレクチャーがコンサートガイドとしてあります。

2016年9月30日19時30分
Bonhoefferweg 3, 10117 Berlin
フンボルト大学医学部シャリテー精神分析、精神科校舎
6ヘルベック歌曲集、初演
トッビー・ビジョルソン、バリトン
アレクサンドロス・ジョバノス、パーカッション

 

 

    トッビー・ビジョルソン

秋のはじめに「夜と霧」
Luisa Lohmann

気持ち良い秋風が吹き出すともう霧と長い夜を覚悟してなければならないのが北ヨーロッパ。四方の壁を見つめながら思いにふけるしかないでしょうか。ベルリン、ノイケルン在住の詩人、マリオン・ブレットシュナイダーとケストリン両人とも「夜と霧」という題で詩を書きました。 霧の夜に人は一体なにをするかしら。19世紀の裕福な人はロマンティックな愛の詩を書き、 21世紀の労働者街に住む女性は空き瓶拾いの詩を書きました。クラリネット奏者のための詩のオマージュです。

夜と霧
2016年9月17日19時 ピラミッド、Pyramide, Riesaer Str. 94, 12627 Berlin
ルイザ・ローマン、クラリネットとバスクラリネット

 

 


歓喜の歌ファンタジー
陸上自衛隊中部方面音楽隊

ドイツ兵士がもたらした大きな遺産、それは音楽です。1918年坂東俘虜収容所にて日本で初めてベートーベンの第9交響曲が演奏されました。リュックサックの底にこっそり入れたクラリネット、荷物になるバイオリンのケース。重い楽譜。それでも彼らは必ず自分の楽器を持ち歩き、自分のために、同士のために、そして国のために音楽を奏でました。これが今日の日本における西洋音楽隆盛の礎になった事は間違いありません。そしてその精神は引き継がれ、大きく実を結んでいます.それは日本の自衛隊音楽隊です。ハードパワーが必要とされる分野にソフトパワーとして、音楽を専門とする自衛隊の音楽隊は特異な存在でもあり、貴重な存在です。陸上自衛隊中部方面音楽隊から作品の依頼があったとき、私はこれは引き受けなければならないと思いました。大きなブラスバンド作品「歓喜の歌ファンタジー」ができました。

この9月から録音が始まり、CDは12月から発売されます。
公開初演は2017年1月8日 西宮文化芸術センターで行われます。


日本に祝杯!マセウトフ イン ジャパンII

日本に祝杯!マセウトフ イン ジャパンIIドイツ、オーストリアから当時逃亡してきた音楽家についてはまだよく知られていません。日本は逃亡してきた音楽家、大半はユダヤ人、を保護し音楽活動を許可しました。困難な状況にもかかわらず彼らは音楽家としてまた教育者として日本にヨーロッパ音楽を紹介しました。当時の音楽家の生涯を知り、作品を見つけ出すたびに興味がどんどん湧いてきます。マセルトフ イン ジャパン 第2回目では柏木俊夫の作品を紹介いたします。信時潔とクラウス・プリングスハイムに作曲を学んだ優秀な作曲家でありながら現在ではほとんど忘れられています。私はピアニスト、エルツビエタのために「つまづき石」というワルツ集を書きました。

エルツビエタ・シュテルンリヒト ピアノリサイタル
2016年 9月2日 8 p.m. Schwartzsche Villa Steglitz Grunewaldstr. 55, 12165 Berlin
Elzbieta Sternlicht – evening with piano
Schwartzsche Villa – Berlin Steglitz

プログラム:柏木俊夫、細川俊夫、ヨーゼフ・ラスカ、久保摩耶子、武満徹、アレキサンダー・チェレプニン

 


ゲーラスは次第に有名
マルコ・カッセル | ロベルト・ベック
Foto: Nils Imhorst
フェリックス・クロル | 
サビーナ・マットースベビエー
アルフレッド・メリヒャー
Foto: Reinhard Winkler
シュテファン・ ノイバウアー
Foto: Severin Neubauer

フェリックス・クロル | サビーナ・マットースベビエーマルコ・カッセル | ロベルト・ベック5月はゲーラス変奏曲があちこちで開花する時期です。アーヒェン、ウィーン、そしてベルリン。だれもゲーラスがどこにあるかも知らなかったけれど、ゲーラスの僧院はもう有名になりました。アコーデオンとクラリネットのデュエットが多くあることを知らなかったけれど、意外に多く存在している。彼らは素晴らしいミュージシャンばかり。新しい奏法にも興味があるし、またさまざまなアイデアも提供してくれる。それにこの2つの楽器から出てくる音色は魔法のようです。オーケストラのように音色は豊富だし、時には溶け合って、一つの楽器のようにも聞こえます。

Alfred Melichar「ゲーラスバリエーション」
アコーデオンとクラリネット、バスクラ持ち替え

2016年5月13日20時 ,  クラングブリュッケ、
アーヒェン
Kurhausstr. 1, 52058 Aachen
マルコ・カッセル:アコーデオン | 
ロベルト・ベック:クラリネット

シュテファン・ノイバウアー

2016年5月24日19時30分, アーノルド・シェーンベルグ センター、ウィーン
Schwarzenbergplatz 6, A-1030 Wien
アルフレッド・メリヒャー:アコーデオン | 
シュテファン・ ノイバウアー:クラリネット

2016年5月31日20時30分,  ウンエルヘールテ・ムジーク、ベルリン
Mehringdamm 34, 10961 Berlin
フェリックス・クロル:アコーデオン | 
サビーナ・マットースベビエー:クラリネット


ピッチ、ピッチ、チャップ —バケツ交響曲
Foto: Erik-Jan Ouwerkerk

Putz, Putz, Patsch! Foto: Erik-Jan Ouwerkerk子どもたちとのプロジェクトはいつも大きな喜びをもたらしてくれる。子どもたちは素直。面白くないとすぐに行儀が悪くなるし、興味をもってくれると思いがけなく素晴らしい演奏をしてくれる。バケツからさまざまなサウンドが鳴り出した。ザムス小学校の3年生、エヴァ・ヘンケ先生担当の27人生徒と作曲家は私と ラウリー・シュバルツさん。全員一緒にになってピッチ、ピッチ、チャップ —バケツ交響曲に挑戦。一緒に遊んでいるように思われるかもしれないけれど、結構難しい作曲をしたという気分だ。

2016年5月11日、午後5時、ベルリン、ザムス小学校体育館
Hornblendeweg 2  12349 Berlin


波がやっと5年後に京都に届いた、、、

美しい三陸の景色を思い出すと同時に、津波3ヶ月後に訪れた三陸海岸の光景は忘れることができません。家の屋根がプカプカと海に浮かび、緑の松の上にはブイが絡まっている。4月には松平盟子さんから短歌が送られてきました。音にしなければならないという強い衝動が津波の映像と三陸海岸の風景に重なっていました。この曲がベルリン初演後5年めに京都で演奏されるのは当時の衝動の波がやっと日本に届いたということでしょう。

三陸の歌」、ソプラノと弦楽オーケストラ
2016年4月17日 14時30分 京都コンサートホール
斎藤一郎 指揮、森川栄子 ソプラノ、
京都フィルハルモニー室内合奏団

 

 


 


ベートーベンと一緒にボンで演奏会
© Beethoven-Haus Bonn,
Kammermuskiksaal

現代音楽がべートーベンと一緒に演奏される機会はめったにないものです。アウリーン・カルテットはこの不可能を可能にしてくれました。私の弦楽四重奏がベートーベンの弦楽四重奏(op.18 Nr.1, op 59 Nr. 2)に仲間入りです。 この作品は私の亡くなった母に捧げました。作曲中、ずうっと母の存在を意識しながら書きました。作品のモチーフに「夕暮れはなんと気持ちがいいのだろう〜Oh wie wohl ist mir Abend〜

という童謡が使われています。それに加えて、インゲボルグ・バッハマンによる詩「夕べに」が作品の形成に大きな影響を与えています。:夕べに私はお母さんに尋ねるの/こっそりと鐘のなることを/お昼はどうすればいいのかしら/夜はどのようにすればいいの、、、

弦楽四重奏第1番「鐘がなる」”Glockenläuten”
2016年4月22日 20時
アウリーン カルテット
ベートーベン ハウス ボン

 

 

 

 


日本に祝杯!マセウトフ イン ジャパン

ドイツから当時逃亡してきた音楽家によるパイオニア的仕事によって日本ではヨーロッパ音楽が普及し、発展していきました。 1940年代の軍国主義の政府下にもかかわらず浸透していったことは非常に注目すべきなことです。3カ国同盟の元、 彼らの生命は決して保証されていませんでした。西洋音楽と日本の橋渡しをしたのは山田耕筰。またこの亡命音楽家に影響を受け、 作曲を学んだもの中に清瀬保二、早坂文雄がいます。戦後は目覚ましい相互の影響を受けた作曲家が生まれました。武満徹、 細川敏夫、そして久保摩耶子などはヨーロッパ音楽から受けた影響の結果を作品に取り込み、 さらに自分なりの現代音楽作品を作曲、ヨーロッパに影響を与えています。マセルトフ イン  ジャパンー亡命時代のピアノ曲の夕べはこの時代の流れに沿った作品を紹介いたします。

エルツビエタ・シュテルンリヒト ピアノリサイタル
2016年 3月13日 7 p.m.
Schwartzsche Villa Steglitz Grunewaldstr. 55, 12165 Berlin

プログラム:ヨーゼフ・ローゼンシュトック、クラウス・プリングスハイム、
ヨーゼフ・ラスク、早坂文雄、山田耕作、久保摩耶子

 


ゲーラスはゲーラスに留まらず
Foto: Nils Imhorst

 

ゲーラス変奏曲がドイツで初演されます。新鋭のクラリネットとアコーデオンというめずらしいデュオによる演奏はきっと聴衆にゲーラス僧院の香りを伝えることができるでしょう。

2016年2月12日19時30分 ミュンスター音楽大学
クラングツァイト ミュンスター 現代音楽祭
ロベルト・ベック クラリネット、マルコ・カッスル アコーデオン

 

 


ベルマントリオのツアーは何処へ
Minato Mirai Hall Yokohama

 

2月、3月はベルマントリオにとっても大忙しの時期。フランクフル放送管弦楽団の団員としての仕事の傍ら、コンサートも精力的にやっている。3回フランクフルト近郊で、そのあと日本ツアーに出かける。演奏プログラムにはメンデルスゾーン、シューマン、サンサース、グリンカ、そしてクボマヤコの作品が取り上げられている。クラリネットトリオ「祭り」が保守的な日本の聴衆に新鮮な印象を与えられると私はひそかに期待している。

2016年2月7日11:00 Nebbiensches Gartenhausフランクフルト
「祭り」クラリネットトリオのための
2016年2月12日19:30 Hoch'sches Konservatoriumフランクフルト
2016年2月13日19:30 Kronberg、Alt-Königstift

<ベルマントリオ ジャパン・ツアー>
2016年2月29日19:00 (Flyer)
ドルチェ・アーティスト・サロン大阪
2016年3月2日14:00
ワークショップとコンサート、戸塚音楽高校 横浜
2016年3月3日10:00
ワークショップとコンサート、ドイツチェシューレ 横浜
2016年3月4日12:10 (Flyer)
みなとみらい大ホール 横浜


125作曲家による世界最大の共同作品
ジョン・ケージ100歳誕生記念コンサート
Foto: Johannes Zillhardt

 

現代音楽フォールム・ライプチヒによって企画されたプロジェクト「パーティーピース」は去年ニューヨークで初演されました。世界中の著名な作曲家125人が1分づつ曲を書いたのです。今年はドイツ初演となります。私の1分も入っています。全曲の入った楽譜CAGE100BOXも出版されています。この楽譜は2014年フランクフルトミュージック見本市で『ベストエディション2014』を獲得しました。申込先www.fzml.de

超長い曲でしかも1分ごとに曲想、楽器が異なるアンサンブル曲を指揮するのはベテランのゲルハルト・ミュラーゴールドブーム氏でもえらいコンディションが必要です。満員のホールで聴衆の終りのない拍手。ゲルハルトありがとう!

2016年1月20日、19:30
演奏:アンサンブル ワーク・イン・プログレス・ベルリン
指揮:ゲルハルト・ミュラーゴールドブーム
場所:UTコンネネヴッツ ライプチヒ
UT Connewitz Leipzig, Wolfgang-Heinze-Str. 12a, 04277 Leipzig


思いがけず 2番 
「思いがけず!第2番」ピアノ連弾 初演 久保摩耶子 作
2015年12月17日 Staatsoper im Schillertheater Berlin (Werkstatt)
ピアノ:高橋 礼恵、ビョルン・レーマン
映像、音撮影 : マーティン・ダスケ  編集: Tribord Studio Berlin
 

夜と霧

クラリネットソロ「夜と霧」の初演録画
クラリネット:ルイーザ・ローマン


ゲーラスの響き
Photo: Kubo

 

オーストリアの名アコーデオン奏者、アルフレッド・メリヒャーと有望名クラリネット奏者、シモン・ライトマイヤーが「ゲーラス変奏曲」を初演し、 観客から熱い拍手をもらった。

初演の新聞批評: Link to news article (german) 

 

 

 

 

 


 

 


現代音楽コンクール
Kölner Gitarrenquartett,
http://www.cologneguitarquartet.com/

 

ケルンギターカルテットが現代音楽コンクールで賞をもらった。おめでとう!! 彼らは「息継ぎ」を息もつかせず頑張って演奏しました。

Link to press release (german)


 

 

 


未来をかたどる-ヨーロッパにおける日本
Photo: Norihide Miyoshi

日本は美しい国だと思う。スシとマンガが異常に知られている。他にも興味深いものはあると思うけれど。 日本にも多くこなさなければならない宿題がある。エネルギー問題、隣国とのコミュニケーション、気候、自然災害、 クジラ捕鯨等。今年、12月初めに経済と政治の専門家がコンラート・アーデナウ財団会館に集まって、 日本の将来をどのように形どるべきかを話し合う会議がもたれた。アドルフ・ムシュッグ氏と小野正嗣氏と一緒に討論会に参加した。 私の意見は「芸術は国のイメージを上げるための道具ではないということ、芸術は独立していること、 しかし芸術家は社会に対してちゃんと責任をとることです。」


 


文化亡命者
Irene Kurka |   Photo: Hartmut Bühler

 
Natalia Pschenitschnikova Photo: German Vinogradov
 

現在ベルリンは難民と外国人芸術家で溢れている。私もそのひとりかもしれない。ドイツに住めと誰にも強制されたわけでもない。 でも私は43年前に日本を離れようと決心した。当時は女性が仕事をもち、しかも芸術家として生活する可能性が全然ないように思われた。 インゲボルグ・バッハマンの詩『亡命』は私の当時の心境を見事に表している。相変わらずドイツ語は難しいし、黒パンは硬い。 それにミソ汁を加えれば楽しい食事ができる毎日だ。

「曇りつつ、、」
インゲボルグ・バッハマンの詩『亡命』(Exil)より
2016年1月5日20:30 Unerhörte Musik
Mehringdamm 34, 10961 Berlin
ソプラノ:Natalia Pschenitschnikova

「曇りつつ、、」
インゲボルグ・バッハマンの詩『亡命』(Exil)より
2016年1月23日16時 
GEDOK ギャラリーMotzstraße 59, 10777 Berlin
ソプラノ:イレーネ クルカ
 


思いがけず 2番 – アトナール シュターツオーパー
Norie Takahashi, Björn Lehmann

人生でも作曲でも途中、突然思いがけないことに出会う時がある。戸惑ってしまうか、それとも前向きの姿勢でチャレンジするか。 思いがけない出来事をエンジョイするまでには至らない。ピアノ連弾曲を依頼されて、 作曲しているうちに阿波踊りのメロディーが耳に聞こえてきた。タンタカ、タンタカ、、 仕方がない。最初のコンセプトの途中から、これをモチーフにして楽しい曲を書いてみようと決めた。

「思いがけず!第2番」ピアノ連弾 初演
2015年12月17日 20:00
シュターツオーパー、ベルクシュタットBismarckstr. 110, 10625 Berlin
ピアノ:高橋 礼恵、ビョルン・レーマン
 


作曲家の年休

今年前半は開店休業と決めた。いつも締め切りに追われ、「何かをしなけれならない」 という観念から離れなければとこの2、3年思っていたので、仕事場のリニューアルを利用して休憩することにしました。作曲机も取り払われ、 ピアノも分厚いビニールシートでおおわれること3ヶ月。でも作曲家が作曲をしなければなんなのでしょう。3食昼寝付きと散歩だけでは、 よけいにいらいらするかもしれない。でも次第に慣れて、フリーランサーにサバティカルを要求!などと叫んでいます。

幸い、夏はオーストリアのゲーラスというチェッコの国境から30km離れた田舎で過ごすことができました。 バロック様式の僧院の中にあるマーブルホールのスタンウエイのグランドピアノで久しぶりに作曲を堪能し、 しかもすっかり健康を取り戻しました。


ゲーラス変奏曲

ゲーラス僧院はウィーンから車で70分。素晴らしいバロック様式の教会がある。中世に戻ったよう。 しかし作曲のインスピレーションは空から降ってくるかしら。毎日やさしいピンクのギプス大理石の壁に囲まれて、ポール・トルガーによる 「パンを増やすイエス」の天井画を見つめる。この雰囲気は現代音楽作家にふさわしいのかしら。最初は疑心暗鬼だったけれど、 おもいがけず、仕事はどんどん進み、3週間の滞在中2曲も仕上げてしまった。このうちの1曲がマーブルホールで初演される。

ゲーラス変奏曲
アルフレッド・メリヒャー アコーディオン
シモン・ライトマイヤー クラリネットとバスクラリネット
2015年10月18日16時マーブルホール、ゲーラス ニーダーオーストリア


東京ドイツ文化会館のシンポジウム 東西の芸術文化教育比較
Foto: JP Wolff

子供は東西あまり変わらない。 しかし大人、ここでは特に学校の先生とか文化関係者、専門家はかなり異なる。子どもオペラ「夢物語」 を2012年ベルリンで初演した。それと似た内容の子どもオペラ「夢」を2014年埼玉の清久小学校で初演した。 その両方の経験を比べると文化芸術に対する考えの違いがくっきりと浮かび上がってくる。東京ドイツ文化会館で初めて、 日本側からは音楽家、教育関係者、オペラ研究家等が参加、ドイツからは学校の先生、音楽学者、 ミュージマネージメント専門家等が参加してシンポジウムが行われる。学校訪問、講演、大学での討論会なども計画した。 どのような意見交換が行われるであろうか。実り多いシンポジウムとなってほしい。

10月21は同時通訳も用意してくださった。参加、聴講はどなたも可能。
ぜひ一緒に日本の将来をになう子ども達の教育について語り合いましょう。
2015年10月21日14時から20時まで 東京ドイツ文化会館、同時通訳付き
東京都港区赤坂7-5-56

詳しいインフォメーション
http://www.goethe.de/ins/jp/ja/tok/ver.cfm?fuseaction=events.detail&event_id=20603796


ピサの斜塔 イン・トーキョウ
Tsunehito Tsuchihashi

 
Gaku Yamada

やっとピサの斜塔を東京で聞くことができる。才能のある若いギタリースト、 山田岳君と土橋庸人君が難曲に挑戦します。しかも師にあたるラッヒェンマンの超難曲「コードウエルのための祝砲」と私の 「ピサの斜塔ためのエッセイ」の2曲を一晩で演奏。ギターデュオを堪能できるでしょう。

初めてピサの斜塔を目の前にした時、圧倒された。まず目をつぶって、塔が建築される風景や自分が塔の中を走り回っていることを想像してみた。 コンサートでは私が作品の解説をします。ぜひお聞きください。

2015年10月30日19時 東京アートミュジアム TAM
調布市、仙川 1—25-1
ピサの斜塔のためのエッセイと後奏
山田岳、土橋庸人 ギター


 

 


ミソ汁と黒パンの日々
Kwansei Gakuin University

伝統高い関西学院大学は実家のすぐそばにあります。そこでレクチャーコンサートをします。 日本文学とヨーロッパ音楽の接点という題名でオペラを中心に話さなければなりませんが、 作曲家はいづれにしても自分の作品を通じてしか、しゃべることができません。 日々の生活はミソ汁と黒パンをかじっています。良いミソは手に入りません。パンは色々な種類があります。 また最近の日本文学の情報には疎いです。その反対にベルリンではクラシック音楽のコンサートが溢れています。 私の作品はそういう中で生まれると言ってもいいでしょう。

関西学院大学張記念館レクチュア・コンサート
「作曲とは黒パンをかじりミソ汁を飲むようなこと」
2015年10月31日(土) 14時
関西学院張記念館(西宮市上甲東園1-11-12


ラインホルド・ケストリンとノイケルン
Luisa Lohmann

ラインホルド・ケストリン(1813-1856)とノイケルンの2つの共通項は? ノイケルン住民の詩人、マリオン・ブレットシュナイダーとケストリン両人とも「夜と霧」という題で詩を書きました。 霧の夜に人は一体なにをするかしら。19世紀の裕福な人はロマンティックな愛の詩を書き、 21世紀の労働者街に住む女性は空き瓶拾いの詩を書く。この2つの詩が入った作品が初演されました。 クラリネット奏者は詩をつぶやき、足の動作で空き瓶の騒音を作ります。

夜と霧 初演
2015年7月5日17時 メンデルスゾーンレミーゼ、ベルリン
ルイザ・ローマン、クラリネットとバスクラリネット
 


弦楽四重奏における発熱 – 試聴

昨年は弦楽四重奏第1番と第2番が初演された重要な年だった。次第に弦楽四重奏にはまってしまいそうだ。でもいつ第3番ができるかはわからない。


 

 

 

 

第1番はアウリーンカルテットのモンドゼーフェスティヴァルでの録音。第2番はソナールカルテットの初演録音です。

 

 


音を通じて!
Edmond Wächter, Elisabeth Weinzierl
 

私たち音楽家は他の人ができないこと、つまり音を通じて人の心をとらえることができる、そう心から願いたい。今日この頃のぶっそうな世界状況を見てつくづく思う。フルートデュエットの作品ではモーツアルトがお父さんに送った手紙から3行引用した。

「最愛のパパ! 私は詩人じゃない。私は芸を凝らしてしゃべることもできない。画家のように影や光を与えることもできない。暗示したり、パントマイムなどで自分の気持ちや考えを表現することさえできない。私は踊り手でもない。でも私はそれが音を通じてできる。私は音楽家なのだ。」          1777年11月18日

2015年2月1日 19時30、ミュンヒェン ガスタイ、小ホール
「私は音を通じてできる」フルートデュオ
エリザベート・ワインツィール、エドモンド・ヴェヒター
Download: application/pdf iconFlyer


息もつかないで「息つぎ/アーテムパウゼ」の演奏
Mosaic Guitar Quartett

 

若いケルン出身のモザイク・ギターカルテットが息もつかせない素晴らしい演奏をしている。「息つぎ/アーテムパウゼ」をユーチューブで聞くことができる。弦楽四重奏に比べて、ギターカルテットに向かっているときのほうがリラックスしている。でもそれは作曲しやすいということとは別問題。同じ楽器4本というのは音色探しにおいても非常に困難な課題である。

2015年2月6日19時、アーヒェン音楽大学、コンサートホール
「アーテムパウゼ」ギターカルテット
モザイク・ギターカルテット


作曲家のよろこび・共同作業

演奏家と仕事をするときには非常に神経を使う。作品は難しすぎるのだろうか、演奏不可能な箇所があるのではないか、この作品は演奏家の音楽的趣向にふさわしいのか、など技術的なことやら、さまざまな問題が浮かび上がる。だから初演はいつも心配だ。しかしベルマントリオとの共同作業は楽しく、また大きな収穫をもたらした。「祭り」は非常に難しい作品だけれど、さまざまな技術的な提案や、彼らの惜しみもない練習で作品が生きてきた。やっとベルリンでもその成果が聞かれる。

「祭り」 クラリネットトリオ

2014年12月16日 20時30分  Unerhörte Musik
BKA Mehringdamm 34, 10961 Berlin ベルリン

ベルマントリオ:
スヴェンファン クイプ、クラリネット  
ウルリッヒ ビュージング、バスクラリネット
ジョンノエル アッタルド、ピアノ

 


 


音色の七不思議

東京で初めて「イザナミの涙」と「イザナギの叫び」を聞いた。なんとそれが日本の三味線音楽に聞こえることか、驚いてしまった。土橋君の解釈に影響するのかもしれない。しかし、日本の湿っぽい空気、海の雰囲気が至る所に見いだされる風情などが大きく影響しているにちがいない。それともイザナミもイザナギもやっと故郷に戻ってきたので日本に溶け込んだのかもしれない、などと非ロジックなことを感じる。クリスティーネ•イヴァノーヴィッチ氏による「イザナギとイザナミ」という本のプレゼンテーションに際してドイツ文化会館で演奏される。さあどのような音色で奏でられるだろう。

「イザナミの涙」と「イザナギの叫び」

2014年12月16日19時、東京ドイツ文化会館
東京都港区青山1丁目
ギター 土橋 庸人

 

 

 

 


反癒しの音楽

昨日も今日も明日も日本では地震がある。びくびくしないで、平静を保ちつつ日常生活をみんなが送っている。「地震に対して何ができるのだい? 気にかけないのが一番よ」と人々は笑顔で語る。私は「作曲し続けること、忘れないこと、たとえば 『余震』というピアノ曲を、、」と心配そうな顔で答える。

「余震」 藤米田ゆうこ、ピアノ

2014年12月2日、19時30分 GEDOK 室内音楽の夕べ
Schwartzsche Villa, Grunewaldstr. 55, 12165 Berlin ベルリン

application/pdf iconKonzert_Nov2014_GEDOK_Einladung_web.pdf

 

 


「個人的な空間」

作曲のためのマテリアルがまったく個人的な体験やそれに対する反応から採取されていることをもう白状しなければならない時期に来た。作品は個人的感情や表現が凝固されたものにすぎない。大きな理想やテーゼを扱うことはほとんどない。作曲とはまったく主観的な行為とも言える。だから弦楽四重奏第2番は「プライベート スペース・ 個人的な空間」と名付けた。ベルリンで目覚ましい活躍をしているソナールカルテットが私の空間を響かせてくれることを願う。

2014年11月22日 18時30分
Ackerstadtpalast, Ackerstr. 169, 10115 Berlin
弦楽四重奏第2番「個人的な空間」 世界初演
演奏:ソナールカルテット ベルリン

 


 

 

 


イザナギとイザナミは東京滞在中

ザルツブルグのコンサートを終えてやってきたのは東京。ザルツブルグカンマーグートの美しい湖を散歩したのが夢のよう。東京は1日24時間活動するメガシティー。その両極端は非常に興味深い。人々は一体イザナギとイザナミを耳を澄まして聞く時間があるのかしら。ベルリンで研鑽を積んだ若手のギタリスト、土橋庸人君がバッハとヘンツェを両脇において、イザナギたちを演奏します。東京アートミュージアムは安藤建築で有名なところ。どうぞお立ち寄りください。私もトークを行ないます。

2014年11月23日 19時 東京アートミュージアム
仙川町 1−24−1、調布市
「イザナミの涙」、「イザナギの叫び」
ギター 土橋庸人
トーク 久保摩耶子


 

 

 


子どもオペラ「夢」

昨日の夜見た夢を子どもたちに書いてもらった。100以上集まった中から8つ選んでそれにテキストを書き、作曲してやっと総譜を書き終えたら、もう上演までに3週間しかないというワーキングプログレスの方式でオペラができた。清久小学校の生徒は、ソロ、コーラス、演技、ダンス、伴奏オーケストラ、裏方、そうして舞台道具までも自分たちでやっている。生徒はもちろんのこと先生も総勢でアイデアを出し合い、すばらし共同作業のなかで、稽古が進んで行く。オペラの制作を通じて、なにかーこれは何だろう?ーを学んで欲しい、この子どもたちが大人になったとき、この何かが役立つであろうと祈っている。

ブラボー!!清久小学校の生徒!

2014年11月28日、14時 久喜総合文化会館 大ホール, 世界初演
作曲、構成:久保摩耶子
演出:馬場紀雄、指揮:三輪恒星
ソリスト、合唱、ダンス、オーケストラ、裏方、舞台道具:清久小学校生徒3年生から6年生全員
演奏時間:45分

 


「海」はとまっていない
Photo:  Asacyan | licensed under CC BY-SA 3.0

ベルリン州立ジュニア現代音楽アンサンブルはコンサートごとに大きく成長し続けている。彼らに捧げた作品「海」も一緒に成長する。指揮者 ゲルハルト•シェーラーと知り合ってもう長い年月がすぎるが、彼にはいつも驚かされる。絶対演奏不可能をあっという間に可能にしてしまう。このアンサンブルの青少年たちは勇気も才能もある。将来が楽しみだ。 福島の海にはまだ汚染水が流れ込んでいる。この汚染が続く限り「海」は演奏され続けられるだろう。

10月18日 2014年 20時
Tischlerei ベルリン ドイチェオーパー 
Bismarckstr. 35, 10627-Berlin

10月30日 2014年グランドホテル アーレンスホープ
Schifferberg 24 Ahrenshoop, 18347 Ostseebad, Ahrendhoop

11月8日 2014年 ソフィーエン ザール 18時
クラングヴェルクシュタット、ベルリン現代音楽祭
Sophienstr. 18、10178 Berlin

演奏:ベルリン州立ジュニア現代音楽アンサンブル
指揮:ゲルハルト•シェーラー、ソプラノ、カリーナ•レポヴァ


日本の子どもたちは夜、どんな夢を見るのでしょう
Photo:  Okada

子どもオペラプロジェクト「夢物語」が9月から清久小学校で始まりました。 この小学校は久喜市にあり、新宿から電車で1時間ほど、ちらほらと田んぼも見られる郊外です。「夢物語」は3年前ベルリン、クロイツベルグ区にあるイエンツ•ニダール小学校で初演しました。子どもたちが夜見た夢が台本です。今回も清久小学校の生徒の夜見た夢が台本になります。面白い夢、悪夢も混ざっています。132人に生徒にまず」インプロヴィゼーションと実験音楽を教えています。生徒にも先生にも実験的体験を通じてオペラの面白さを感じて欲しいです。2ヶ月半、さあやってみましょう。

 

 


ブリッテンもクロイツベルグの子どもたちも —
青少年のための音楽

今年制作した青少年のための作品についてのドキュメンタリーが南西ドイツ放送局から放送された。クロイツベルグの小学生と一緒に作った「橋の上で」は文字通りアドミラル橋で社会環境が異なる地区で育った子どもたちの出会いをテーマにした。「海」は州立ジュニア現代音楽アンサンブルのための室内オーケストラ作品。難曲のため、厳しいリハーサルが指揮者のゲルハルト•シェーラーの元で何度も行われた。この番組では編集者マティアス•ネーターがブリッテン、マックスウエルデイヴィスと並べて、きめ細かにその様子を伝えている。 ブリッテンも青少年がどんなに音楽的に優れていたかよくわかっていたようだ。

Sequence from radio broadcast "JetztMusik", SWR 2
2014年9月15日 23時5分から24時

 


Title: Pädagogik, Avantgarde oder beides? - Komponieren für Kinder
           (Education, avant garde or both - Composing for Kids)
Author: Matthias Nöther
Web page of SWR


夕暮れのザルツブルグの湖  — モントゼーに鳴り響く鐘の音
Auryn Quartett | Foto:  Thorsten Krienke  
licensed under CC BY-SA 2.0

 
 
Sarah-Luise Traubel

今年の夏は伝統あるモントゼー音楽祭にコンポーザーインレジデンスとして招待された。「ブラームスとその賛同者と反対派」という意欲的なテーマで室内音楽祭が1週間開かれる。作品4曲が国際的に高い評価を得ている演奏者によって披露される。特にこの音楽祭の委嘱作品である弦楽四重奏第1番がアウリーンカルテットによって初演されるのが楽しみだ。「鐘が鳴る — Glockenläuten」という副題がついているのはドイツの子ども唱歌「夕暮れに鐘がなると私の心は安まる,ビンバン、ビンバン」というカノンがテーマになっているからだ。初演に際して、鐘の音が弦楽四重奏によって響き始めたら私は心が安まるどころか、 
きっと、どきどきして落ち着いて座ってることもできないだろう。

8月30日19時30分、オープニング、モントゼー城
三陸の歌、ソプラノと弦楽5重奏
サラルイーズ タウベル、ソプラノ
エルンスト ワイセンシュタイナー、コントラバス
アウリーン カルテット

9月2日19時30分、モントゼー城
チェロソナタ、リピーティング イルージョンズ チェロとピアノ
ウェンシン ヤング、チェロ
ヘンリ ジグフィリードソン、ピアノ

9月5日17時、「作曲家のポートレート、久保摩耶子」モントゼー城
9月5日19時30分、モントゼー城
弦楽四重奏第1番「Glockenläutenモントゼー音楽祭委嘱作品、初演
アウリーン カルテット
 

ドイツで聞こえる阿波踊り

どこの国でもお祭りが好き。カーニバルなど人々は日常を忘れて踊り狂う。それは阿波踊りにも当てはまる。簡単なリズムとメロディーなのに、軽やかで早い動きを合わせると相当な舞踏芸術になる。しかしあの喧噪は一体なんなのだろう.真夏のマジック。私も一緒に踊って見たい。きっと勇気が足りない。でもクラリネットトリオに書いた作品「祭り」の中では思いっきり踊り狂ってみた。聴衆の反応が楽しみだ。一緒に踊ってくれるかしら。

7月19日、18時 フランクフルト日本文化会館 初演
Rossmarkt 13, 60311 Frankfurt am Main

7月20日、19時30分 ニーステターラー室内音楽シリーズ 再演
Saal Ev. Gemeindehaus, Kirchgasse 1, Niestetal-Sandershausen

Baermann Trio: Sven van der Kuip (clarinet), Ulrich Büsing (clarinet), John Noel Attard (piano)


素晴らしい私の隣人

ノイケルナー俳句の歌人は全員ベルリン,ノイケルン地区の住民です。3年前に グラウバッケアーチスト主催で俳句プロジェクトをしました。集まった俳句は生活にとけ込んだ、しかも俳句の韻も含まれたクオリティーの高い歌ばかりです。 『ピクニック、湯気立つ犬の糞,夏の芝』 (エバ ホルン,久保訳) その中から7つ選んでソプラノソロの作品を書きました。ソボドニオックさんはたびたび声とパーフォーマンスの素晴らしい演奏をしてくれます。

トークコンサート:ウルリケソボドニオック、ソプラノ、トーク、久保摩耶子、 アーデルハイトクラウゼピヒラー、司会

7月9日19時30分、ベルリン
GEDOK GALERIE Berlin, Motzstraße 59, 10777 Berlin-Schöneberg


ピサの斜塔が倒れる前に、、

Iことわざの「百聞は一見に如かず」にあるように私はピサの斜塔を見たとき大変におどろきました。それはピサの斜塔が非常に大きく見えたからでなく、自分が描いていた像とあまりにもことなっていて、このことわざがわいてきました。なにごともちゃんと実物をみないで判断してはいけないのだ、と小学生のように反省したのを思い出します。ハンブルグ在住の若いギターデュエットがピサの斜塔に登ります。

「ピサの斜塔のためのエッセイと後奏」ギター二重奏

6月24日2014年、20時
ハンブルグ芸術大学、ファニーヘンゼル ホール

ギタリスト:ヴェロニカグリュッター、ヨッヒェンブリュックナー


アドミラル橋の上で
Photo:  Andreas Schild
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演技

 

親友のクリスティーネ•マイケが教師をしているイエンツニダール小学校で子どもプロジェクトを一緒にやり始めて3年目となる。この仕事は相当教育的なスキルを要求されるが、作曲家として学ぶことも多い。

今年のプロジェクトは、アドミラル橋を境にして起っている社会的差別を取り除こうとして計画された。橋の向こうの小学校の生徒たちは優秀で教育熱心な家庭からの子どもたち。反して橋のこちら側の私たちの学校の子どもたちは、そのほとんどがドイツ語を母国語としない避難民、移民の貧しい家庭の子どもたちである。ドイツ語は劣っているが音楽性は素晴らしい。聴音でも唱歌でもリズムでもどんどんこなしていく。

このふたつに分断されてしまった子どもたちを同じ舞台にあげようというのが今回の試みである。アドミラル橋の上で両校の子どもたちは自己紹介ゲームをしたり、歌を歌うといった交流の機会を音楽を通して経験する。

参加する子どもたちは全員ファッションデザイナー高田賢三氏デザインの花のTシャツを着る。氏はこのプロジェクトの趣旨に賛同し、子どもたちのためにデザンしてくださった。

私の橋作りはベルリンの運河だけに終わることなく、海を渡ることになった。ケルスティン•ヴィーエ氏が始めた「学校における実験的作曲」のアイデアを埼玉県の清久小学校で試みる機会を得た。私は、今年9月から3ヶ月間日本に滞在してミニオペラ「夢物語」を日本の子どもたちと一緒に制作する。そう遠くない将来アドミラル橋でベルリンと日本の小学生たちの歌声が聞こえてくる日を夢見て。

「橋の上で」子どものためのミュージックシアター2014年6月19日14時,
アドミラル橋、Berlin Kreuzberg

イエンツニダール小学校生徒、ビュルガマイスターヘルツ小学校生徒

雨天の場合はイエンツニダール小学校、Kohlfurterstr. 20, 10999 Berlin

再演:2014年6月23日18時 ハイリッヒクロイツ教会
Zossenerstr.65, Berlin


Audio Example: Epitaph for RHR

performed by Wiener Ensemble Collage
Recording by ORF
 


ウィーンの空気8年間
© Universal Edition

ウィーンの空気を8年間も吸うともうウィーン人。わたしの作品がウィーン風だとは思わないけれど、作曲を学び、様々な出会いがあり、ウィーンは第2の故郷ともいえる。その中で恩師、ロマン ハウベンシュトックラマティとの出会いは作曲生活のなかで重要な影響を与え続けている。作曲の技法はもちろんのこと、信念をもって書き続けること、自分の作品を大切にすることなど初心者の私に必要なメンタルな部分辛抱強く教えてくださった。彼の死後20周年記念音楽会がアーノルドシェーンベルグセンターで開かれる。演奏会の前に午後5時からRHRを語るラウンドテーブルも開催される。旧友との再会が楽しみだ。

RHRのためのエピタフ 初演
6月17日17時 ラウンドテーブル、19時30分 コンサート、
場所:アーノルドシェーンベルグセンター
Schwarzenberg Platz 6、1060 Wien、
演奏:アンサンブルビエンナコラージュ、指揮:レネースター
www.schoenberg.at

 

 


新刊書 「イザナギとイザナミ」の紹介

親友のクリスティーネイヴァノーヴィッチは優秀なドイツ文学者です。彼女がエリッヒ•フリードによるラジオ放送劇「イザナミとイザナギ」の原本を私に渡してくれたのはもう数年前のことです。それ以来数曲、イザナギをテーマにして作曲しました。クリスティーネに感謝します。そうして今年4月に待望の彼女の本が新刊書として出版されました。おめでとう! その新刊書紹介を兼ねたレクチャーがギター曲「イザナギの叫び」と「イザナミの涙」とともにナレーションも挿入され、ウイーンで行われます

「イザナギの叫び」「イザナミの涙」
6月16日20時 ウイーン大学講堂、
ギタリスト: ヨルゴスペルヴォララキス、ナレーター:ダヴィッドチファー、マックスマイヤーホーファー
新刊書 エリッヒフリードによる「イザナギとイザナミ」 遺稿から編纂クリスティーネイヴァノーヴィッチ、イウディチウム出版、 ミュンヒェン 2014年


ゲオルグ•エルザー
Photo:  Hitomi Uchikura

ゲオルグエルザーを知っている人は少ない。ドイツでも知らない人が多い。 エルザーのヒットラー暗殺(1939年11月8日)はたったの10分差で不成功に終わった。造形作家アデー•フライは私にエルザ—の故郷ケーニグスブロンで育ったこと、そこではエルザーのことは禁句であることなどを語ってくれた。もし私がナチ時代に生きていたら、エルザーのように信念を実行に移す勇気を持てるだろうか。アデー•フライのインスタレーションの中でエルザーとなって金槌で石を裂き、チターを奏でてみよう 「エルザー!エルザー!」石、金槌、チター インプロヴィゼーション

6月5日2014年19時30分、GEDOK ギャラリー
Motzstr.59, 10777 Berlin
インスタレーション:アデー•フライ,パーフォーマンス:久保摩耶子

 

 


 


苦悩の「海」

福島の悲劇について作品を書くことは不可能だと思う。
被害者を音楽でなぐさめることなど、到底私にはできない。
高濃度の汚染水が大量に絶え間なく海に流されている。海は汚染され続けている。大地も汚された。 福島の人々の穏やかな日常は一瞬の内に奪われた。
以来、戦いの日々が始まった。 私に何ができるだろうか。苦悩の「海」は私の怒りが行動つまり作曲する行為に変換された結果であ る。私の音楽は怒りを直接表現している訳ではない。私は音の調べに、自然、人間、音そのもの、それらに含まれている美、驚き、暴力そして祈りを託した。
 


現代音楽の初演はプロの演奏家といえども大仕事である。ベルリン州立ジュニアアンサンブルの若い団員とソプラノ歌手が懸命に初演に取り組む姿はすばらしい。

2014年5月 17日 20時 ベルリンコンサートハウス、オットーウエルナーザール
ベルリン州音楽評議会委嘱作品初演「海」
演奏:ベルリン州立ジュニアアンサンブル
ソプラノ:カリーナ•レポヴァ
合唱:ノイエコアーベルリン(マイケ•ビューラー指導)
指揮:ゲルハルト•シェーラー
http://www.landesmusikrat-berlin.de


もうクラリネットは怖くない
Photo: Tim Swinsonhttp://timswinson.com
licensed under CC BY 2.0

どういうわけかクラリネットは苦手な楽器である。音色のせいでもない。テクニックのせいでもない。はっきりいって、食べず嫌いということかもしれない。こんな私に、偶然にもこの食べず嫌いを治す機会が訪れた。7月にはベールマンクラリネットトリオの初演、5月にはカルテブランシェトリオのための初演がある。クラリネットを怖がっている暇はなくなった。でもきっと初演の時は冷や汗をかくことだろう。

2014年5月23日20時クラリネットフェスティバル、カルテ•ブランシェ
場所:テムニツキルヒェ、ネッツバンド
「メモリア•ペルペトゥア第5番 B」 初演
演奏:サビーナ•マットースベビエ、アンドレア•ナギー、
テオ•ナプイヒト
http://www.amt-temnitz.de

強い女性と深い感性
Foto:  Heinrich-Böll-Stiftung
licensed under CC BY-SA 2.0

ピアノ曲「ベルリン日記」はすでにアグネス•クルムヴィーデのコンサートレパートリーに入ってドイツ各地で演奏しています。「文学と音楽の中での強い女性」という大変なタイトルの音楽会です。

アグネスは去年まで緑の党の国会議員を務め、かたわらピアニストとして活躍するという大変エネルギーのある方です。ピアノから時には力強い、そしてまた思いがけず繊細な音が流れ出ます。

2014年3月5日
デーンベルガー
シアター
19時30分

2014年3月8日
シュヴァインフルト音楽学校コンサートホール、19時30分
ピアノ:アグネス•クルムヴィーデ
www.mainpost.de


イザナギの遍歴

ウィーンでの素晴らしい演奏会ののちイザナギは旅にでました。イザナミを伴わないでザルツブルグに行ったのです。

ヨルゴス•ペルヴォララキスは「イザナギの叫び」を凝縮した演奏で聴衆を魅了しました。
 
2014年3月10日 20時00分 
モツアルテウム ザルツブルグ ギター、
ヨルゴス•ペルヴォララキス
 


インテリ風の不可解さがなくて、、
楽譜: Verlag Neue Musik, NM 1263

CD: Kreuzbergrecords, kr 10112
演奏:トリオ Ku 

水車と娘。両方ともかなり魅力的。両方とも欲しい。若者はその理由を訊ねたかな。私たちの人生は休みなく働き続ける水車のよう。一体どこへ行くのだろう.ベルリンに住む日本人作曲家久保摩耶子はこの過激で、熱情的な作品を広島原爆65年記念に捧げた。久保の音楽は常に自己を反映している。インテリ風の不可解さなど彼女は欲しない。だからこの作品は人をとりこにしてしまう。最初の音から人は魅惑され、それが突然に訪れる最後の音まで持続する。シューベルトの「何処へ?」が引用されているがそれはアブストラクトな異化として曲の中を貫いている。マヌエル•レースラー

CD 批評抜粋 マガジン-アンサンブル 2014年 1月号
Ensemble 1-2014

 

 

 

イザナミとイザナギの出合い
Photo: Markus Lackinger | www.jazzfoto.at

イザナミとイザナギがやっとウイーンで出会います。
エリッヒ•イザナミとイザナギがやっとウイーンで出会います。 エリッヒ•フリードがロンドン亡命時代に日本の古代歴史に興味を抱き、「イザナギとイザナミ」という放送劇を1960年に書き下ろしました。それを読んで以来、私は「イザナギとイザナミ」のオペラを書こうと決心しました。まずギターのための作品「イザナミの涙」「イザナギの叫び」です。
素晴らしいミスチェラネアカルテットの一人、ヨスゴス•ペルヴォララキス が演奏します。

2014年2月20日19時、ウィーン シアターミュージアム
Lobkowitzplatz 2, 1010 Wien
 

 

 


アーティストの皆さん、私のために絵を書いて下さい!
— キッペンベグ/ セミヨン —

もし誰かに楽譜は絵ではないですかと訊ねられたら、私はノーと答えるでしょう。楽譜が音になる瞬間に音楽が生まれます。見るためではありません。音が頭の中で聞こえるならそれも音楽と言えます。ギャラリー セミヨンの展示会に2枚作品を提出しました。John Cage のために書いた曲です。

C- major, A -minor, G-major und E-major が見て下さる方の頭の中で響くことを祈っています。60枚以上の絵、スケッチ、楽譜が飾られ、ギャラリーは水族館のようになるでしょう。

 

オープニング:2014年2月1日19時より
展示会:2014年2月1日から3月8日まで
場所:Gallery Semjon,Schröderstr. 1, 10115 Berlin


サウンズ オブ ベルリン
Photo: Sandra Setzkorn

ベルリンで確固たる作曲活動を続けてきている仲間12人による作曲家グループ「アトナール–無調」は、2009年に発足しました。今回の定例会では「ベルリンの壁•断章」1994が再演されます。いまや、壁の痕跡を垣間みることのなくなったベルリンの街ですが、この曲からは往時のベルリンの街の音が聞こえてくるようです。今回は20年前に結成し、めざましい演奏活動を続けている、この作品を依頼、初演したモダンアートセクステットによる再演というまたとない機会です。2回も休憩の入る程の長いコンサートとなりますが、ご来場頂けますと幸いに存じます。
 

アトナールは2009年にベルリン在住の著名な現代音楽作曲家によって発足された。それぞれの作曲家はベルリンの音楽界に多大な貢献を及ぼしている。このコンサートでは最近書かれた作品11曲が演奏される。この11曲こそがベルリン現代音楽のありようを歴史に刻んでいるといえよう。

2014年1月10日20時
ベルクシュタット シュターツオーパー
Bismarckstr. 110, Berlin 10625
Modern Art Ensemble with Christine Paté und Franka Herweg
Tickets: http://www.staatsoper-berlin.org/de_DE/onlinetickets: 15 / 10 Euro 
Flyer: application/pdf iconFlyer-Atonale.pdf


吹雪の中のYACOB

クリスマスコンサートには、バッハとヘンデルのオラトリオまたはジングルベルでも演奏するのがふさわしいかもません。しかし、この時期こそ慌ただしい日常生活から放たれて、家族や友人とのひとときに、過去の出来事を共に振り返る機会があっても悪くはないと思いませんか。

第6回YACOB コンサートではノヴィツカの「カディッシュ1944」と私の「三陸の歌」、そしてブリッテンイヤーを記念して「シンプリーシンフォニー」を演奏します。強制収容所の犠牲者に捧げた作品も津波の犠牲者に捧げる作品もクリスマス前の敬虔なひとときのための音楽です。アンコール曲には楽しいクリスマスソングを用意しています。ぜひご来場ください。

2013年12月20日19時30分 ベルリン日独センター 
Saargemünderstr. 2, 14195 Berlin(U3 Osker Helene Heim)
 演奏:YACOB, Young Asian Chamber Orchestra Berlin
指揮:船橋洋介、バイオリン:スンユン•ワン、ソプラノ:サラ•ゴージー
 

Flyer: YACOB_Einladung.pdf
 

 


C-A-G-E

英語の4文字 C, A, G, E を縦に並べたり、横にしたり、ケージの100歳の誕生日の曲ができました。世界各国125人の作曲家によるケージ100のフェスティバルで演奏されます。

2013年10月17日20時、ニューヨーク ミラーシアター 
ジョンケージ 生誕100年記念演奏会 パーティーピース
アンサンブルピース:「ジョンケージのために」
指揮:リチャード•カリック、アンサンブルアイザーアンドオア
www.cage100.com


簡単な掟ほど難しくなる

ソプラノ歌手の森川栄子さんとはもう長いお付き合い。「羅生門」の東京初演ではタイトルロールの真砂を歌って頂きました。私たちはそのおかげで素晴らしい成功を納めたのです。今度は歌曲集「簡単な掟」の日本初演を引き受けて下さいます。「簡単な掟」は歌手にも、伴奏のピアニストにも結構難しいのです。

2013115日、19時 東京ドイツ文化会館
歌曲集「簡単な掟」,森川栄子、伴奏:アクセル•バウニー

「ドイツリートの21世紀」森川栄子(S) アクセル・バウニ (Kl.)
 


 

 


日本民謡 ノイケルンにて

5月の日本民謡によるピアノ連弾集の初演は大変に良い評判をいただきました。

今回はパウル•ヒンデミット音楽学校の生徒がそれにあわせて踊ります。着物も着るそうです。振り付けはマリーケ•リューゲルトさん。彼女は「クモの糸」の際に演出をしてくれたベテランです。ヴォルフガング パンヴィッツ氏と私がステージで一緒にピアノ伴奏をします。

2013年9月15日11時、ベルリン、Gutshof Schloss Britz Kulturstall

 


 

 


ラジオの特集番組

9月2日夜10時5分バイエルン放送局から1時間、「外国で作曲の自由を探す」という変わった題名で4人の作曲家のインタビューと作品が紹介されました。

「フレムデ•ネーエ第2番」琴の入ったアンサンブル作品と三陸の歌から「海は凪ぎ」が放送されました。私の作品ついて、それからドイツ滞在の理由などをしゃべりました。答えは「ドイツは芸術家を大切にする国です」。


German article on Website of BR


リピーティング•イルージョンズ

人生の中で何回幸運に出会っただろうか。そう云えば、数少ない。

人生の中で何回失敗を繰り返したことだろう。それは、数えきれない。

錯覚は繰り返されるのか、それとも人は繰り返されているという錯覚を持つのか。新しい作品を書いたつもりなのに、それは私のイルージョンであって、本当は以前の作品の繰り返しかもしれないと自分に問いかけている。

このような思索から「リピーティング•イルージョンズ」チェロと
ピアノのため、を書きました。

2013年8月25日17時 メンデルスゾーン•レミーゼ / ベルリン

チェロ:エーレンガルト•フォン•ゲーミンゲン、ピアノ:藤米田祐子

Flyer: application/pdf iconsonntagsmusik_GEDOK.pdf


4人の詩人による4つの自然の掟

4人の女性詩人が麗しき5月について詩を書きました。それぞれ全く異なる表現で想像もつかない感情が溢れています。それはまた4つの異なるカラーからなる歌曲になりました。

テキスト:
「忘却の湖へ」ウルリケ•プラッセ、「簡単な掟」マリーナ•ツヴェターエワ,「美しい春のご挨拶」カロリーネ•ピンガー、「きつねと少女」ジンケ•ケーラー
歌は、フランスの有望ソプラノ、サラ•ゴージー、
伴奏はマルティン•シュノーイングです。


7月2日2013年、19時30分 Schwartzsche Villa
Grunewaldstraße 55
12165 Berlin ベルリン

 

 

 


ラジオの特集番組

6月29日夜10時5分ドイツ放送局から1時間、私の作品と制作逸話が放送されます。

音楽ジャーナリストのイレーネ•コンスタンティンの多様な質問に答えて、作曲に関する事、社会との接点、子どもプロジェクトなどを思いつくままにしゃべりました。新しいCDから、トリオ「空」による「何処へ」も初めて放送されます。


 


「おもいがけず」— ''Oh Du Plötzlicher!“

「おもいがけず」1台のピアノのための連弾曲
人生でも作曲の途中でも突然予期しないことが起こることがあります。それを適切に処理することが、どの場合でも重要な課題となりまが、
大抵は途方に暮れてしまいます。しかし時にはその「おもいがけないこと」をエンジョイすることも可能なのではないでしょうか?

新鋭ピアニスト,伊藤憲孝氏と高橋望氏によるデュオ ザ•ロンターノが突然予期しない事と向き合うことになりました。さてお二人は「おもいがけず」をどのように演奏するのでしょうか? 司会は、音楽ジャーナリストで現代音楽に深い理解のある池田卓夫氏です。

    2013 年 6 月 23 日 15 時 :抄宣寺( 尾道市 )
    2013 年 6 月 26 日 15 時 :やなか音楽ホール( 東京 )
 


5月の 「秋の女」

「秋の女」と言うソプラノとチェロのための作品が、風薫る五月に歌わ
 れます。
               2013 年 5 月 26 日 17 時
               ベルリン ツェペルニック、サンクトアンネン教会にて
               ソプラノ:イレーネ•クルカ(アンサンブル ソセル21 )     
      チェロ:ブルハート•ツェラー
    
同作品は、ウルリケ•プラッセの詩3作、松平盟子の短歌1首から成り
、女性の内面を四季に例えて表現したものです。


「三陸の歌」新聞批評

中世建築の大聖堂で催された東日本大震災の追悼音楽会には、凍てつくような寒さにもかかわらず、多くの人々が集まり、音楽に聴き入ってくれた。「三陸の歌」が演奏されると、聴衆も演奏家も一体となって津波で亡くなられた方々を偲び、鎮魂の静寂が広がった感動的な夕べだった。新聞批評を参考にしてください。

application/pdf iconLuebecker_Nachrichten_日本語.pdf


日本民謡5曲の初演

日本民謡から5曲選んでピアノ連弾集を書きました。

本当は子ども用に書いたつもりなのですが、結構難しくてピアノの先生をなさっているヴォルフガング パンヴィッツ氏と私が一緒に初演します。日本の民謡のリズムもメロディーも弾いていると懐かしい思いがこみあげます。連弾の相手、パンヴィッツ氏のカリカチュアです。

2013年5月5日17時、ベルリンGenezareth 教会, Herrfurthplatz 14
ベルリン、ノイケルン—オリジナル現代音楽祭

 

 

 

 


初めての二短調!

初めて二短調の作品「緑のシャコンヌ」を書いてみました。バロックリュートの専門家中川祥治氏 nakagawashoji.fc2web.com の委嘱です。「緑のシャコンヌ」では二つの緑が混ざっています。

シューベルトの歌曲「緑のリュートのベルトで」と伊勢神宮の森の緑です。

初演の演奏会:「リュートの新しい光」 2013年5月18日(土)16時30分、名古屋伏見・電気文化会館ザ・コンサートホール

 

 

 

 


 


才能と好奇心で溢れるクロイツベルグの子どもたち

イエンツ ニダール小学校の生徒と音楽実験教室をやっています。子どもたちの音楽的な才能と好奇心の旺盛さには驚かされます。芸術大学の勇気のある3人の学生も一緒にがんばっています。

「クウェアークラングの残響」というコンサートシリーズのなかで発表会がおこなわれます。2013年 4月29日 18時、ベルリン、エクスポラトリウム(Berlin, Mehringdamm 55)です。

Flyer download: application/pdf iconflyer-nachhall.pdf


ミスチェラネア ギターカルテットの新しいCD

「いきぬき」( Atem Pause) のCDがリニューアルされました。ARSIS 4235
このギター曲「いきぬき」はもうミスチェラネア ギターカルテットのレパートリーとして世界各地で演奏されています。ユーチューブで息と声と音を確実にマスターしている素晴らしい演奏を鑑賞して下さい。

 
トークコンサートの記事

トークコンサートの記事が新音楽雑誌3月号に掲載されました。
ドクターピヒラークラウゼによる司会と熱心な観客そしてソプラノ歌手、ウルリケ ソボドニヨクによる
白熱したノイケルナー俳句の演奏で充実した90分の夕べでした。
記事を日本語に訳しました。

 

新作CD

待望のCD "à Hiroshima" Kreuzberg Records (kr 10112) がリリースされました。その記念音楽会が12月19日 GG サロン、19時 行なわれます。観衆の皆様にはCDをプレゼントいたします。ぜひお越しください。客席が少ないので予約して下さい。私も参加いたします。会場でお会いできますように。

アンサンブルプロジェクト「空 委嘱作品『?』2010年作曲 ピアノトリオ(ピアノ:伊藤憲孝 ギター:山田岳 バイオリン:米川さやか) 。楽譜はフェアラーク ノイエ ムジーク (Verlag Neue Musik) から出版。

 

トリオ 空 (Trio ku)が夏の暑さにも負けないで「何処へ?」を8月の末、神戸と鹿児島で演奏されました。米川さやか−バイオリン、山田岳−ギター、伊藤憲孝−ピアノ

「破船のごとし」は好評を持って無事に初演されました。山田岳君の熱演でした。題名を拝借した短歌歌人、松平盟子さんにも聞いていただき、興味深いコンサートとなりました。又来年1月11日杉並公会堂で山田君が再演してくれます。

 

 

 

 
試聴:『いずこに?』

 ギターソロ、山田岳

 

 
 
 
 
 
 


講演旅行

今年に入ってから、どういうわけか、楽譜を書くよりも楽譜について、つまり自分の作品について語る機会が続いています。ベルリンの作曲工房「作曲家の発想の源」でトークのあとウイーン、アーノルド シェーンベルグ センターで講演、 2月の初めはグラーツのジョンケージ祭 (Kritikfabrik) では討論会に参加しました。引き続き2月14日は東京、国立オリンピック記念青少年センターで話します。「クモの糸」「夢物語」「クヴェアークラング」など過去3年、ベルリンで行なった青少年芸術教育がテーマです。10時から12時、301号室。

 


クリスマス休暇

2012年12月22日ビーレフェルド出身のサトリギター四重奏団 Satori-Quartett が「息抜き」Atem Pause を演奏します。技術的に難しい作品です。4人のギタリストに声援を送ります。

場所はアルトシュテッター ニコライチャーチ、ビーレフェルド 19時からです。

この作品についてのインタビューがバイエルン放送局で放送されました。試聴してください。

 
試聴:「息抜き」について
 
 

  Porträtsendung „Terzen und Babygeschrei“ | Autor: Wolfgang Sparrer |
  Produktion: BR | 2010

 

平行に並んだ線の結果

ピアニストの池谷順子さんとハーピストのカテリーナ ハンシュテットさんは「平行のためのスタディー」をたびたび演奏して下さる。平行に並んだ線を奏でる二つの異なる楽器がそのスピードを競うヴィルツォーゾの作品。11月にツェパニックでの録音を試聴して下さい。池谷順子さん演奏の「ベルリン日記」は1990年発売以来 大変にヒットしています。 (CD CTH 2244)


試聴:平行のためのスタディー

 

 Yoriko Ikeya, Klavier;  Katherina Hanstedt, Harfe
 

 
紙·一枚
東京混声合唱団の委嘱作品 「紙•一枚」が大阪いずみホールで初演されます。 松平盟子さんの短歌集 「天の砂」から5首を選びました。彼女の短歌は「三陸の歌」でも音をつけました。彼女との共作から作曲のエネルギーとアイディアが生まれます。
2012年9月14日19時 大阪いずみホール
2012年10月12日19時 東京文化会館
 

ヤコブYACOB—ヤングアジアン室内オーケストラ ベルリン

ヤコブーYACOBーYoung Asian Chamber Orchestra Berlinのコンサートが2012年6月16日ベルリンで行なわれました。日本、中国 台湾出身の若い音楽家、25人の室内オーケストラです。新鋭の日本人指揮者園田隆一郎さんがみんなを引っ張って素晴らしい演奏会となりました。曲目はコープランドのアパラチアン スプリング、イルーリュンの韓国横笛のための協奏曲、ドボルジャークのチェコ組曲。

 
 
引き続き余震に注意

東北大震災追悼3周年記念に三陸の歌 (Sanriku-Lieder) が弦楽5重奏の伴奏でキールとリューベックで歌われます。2013年3月11日キール劇場、
3月22日 リューベック劇場にて。
この曲は弦楽オーケストラとソプラノとして 2011年に初演されました。この曲は短歌歌人、松平盟子氏による「東北大震災を詠む」から3首選びドイツ語で歌われました。
ベルリンの新聞ターゲスシュピーゲル  
2013年11月16日 金沢. 金沢アートホール
「余震」ピアノ:伊藤憲孝
余震はまだまだ続きそうです。
 

文化政策会議の催しが緑の党主催で行なわれ、ピアニストでもあり国会議員であるアグネス クルムヴィーデ (Agnes Krumwiede) 委嘱作品、ピアノ曲 「Nachbeben」- 余震– が初演された。この作品には詩人、松平盟子氏の短歌「東北関東大震災を詠む」 が組み込まれている。自作自演。