人生の旅 作曲の旅

久保摩耶子は休みを知らない活動体である。彼女は、新しい課題に積極的に反応し、冷静な観察分析ののち、周到な計算で見事に料理してしまう。また変化に富んだ彼女の人生も、作品にふくよかさと彩りを与えている。

1972年のウィーン留学以来、ドイツ語圏で暮らして来た彼女は、1990年、突然、イタリアに居を移す。新しい土地の影響であろうか、3度の使用を受け入れ、すんなり日常生活のノイズも取り入れるようになる。繊細な白黒作品が色とりどりの音響世界に移行していった。

1995年、オペラを書くために、再びベルリンに戻ってきた彼女は、伝統、前衛のあるべき姿もすべて踏まえた上で、敢えてオペラ作りに真正面から挑み、新作をつぎつぎ生み出している。 フランク·ヒルベルグ (Frank Hilberg)

『ドイツ語を話している時間の方が長くなってしまった人生だが、よけいに日本文化に強い興味を覚える。」
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近況報告

KETTEN

ドイツ語で鎖を意味するこの言葉は、5つの文字が連なった鎖のように見えるから不思議だ。象形文字だろうか?鎖という言葉にはいろいろな意味がある: 監禁状態。暴力やサドマゾヒズムの象徴。断ち切れない関係。所有または従属の象徴として、男性が妻にネックレスを贈るなど。 しかし、チェーンは素晴らしい楽器にもなる。重い鎖を手に取り、腕に巻きつけたとき、私はとてつもなく驚いた。脅威を感じたのだ。その脅威はどこから来… Read More

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