第5回マゼルトフ・インターナショナル

ヴィオラ奏者、ヨッシー・グットマンとの共同作業は生易しくありません。でもどんどん深みが出てきました。国境と年代を越えて、忘れられたそれともまだ演奏されていない作品を紹介しようという私たちのモットーに共感者が増えています。今回のコンサートも難曲であるシェーンベルグの弦楽トリオ、稀にしか演奏されないハウベンシュトックのトリオなどを用意しました。その上ヤフーダ・ヤナイが グットマン・マイレ・アンサンブルのために新曲を書いてくれました。

私の師匠であるハウベンシュトックのオペラ「アメリカ」は1966年ベルリンドイチェオーパー初演の際聴衆のブーイングのために上演が中断されたのです。「聴衆の中の多くは政治的意図を持った人が多くいた」と語ってくれました。それ以後彼はドイツを訪れることはなかったのです。この出来事は一つの例ですが、私たちは現代音楽の歴史的な発掘を続けます。稀なる境遇の中で書かれた作品、その境遇を描いた作品、その境遇を打ち破ろうとする作品を見つけて演奏したいと努力しています。聴衆の方もそういう作品をご紹介下さるととても感謝いたします。

記事をその外の

今日、私は赤い
© Michael Jungblut
「私の声だけが残る、、、」初演の録音